A-port COLUMN

クラウドファンディングTOP >  コラム一覧  >  ニュース  >  浅野忠信、チャンソン(2PM)、金城大和 映画案件続々

ニュース

2015年11月06日 14時35分

浅野忠信、チャンソン(2PM)、金城大和 映画案件続々

浅野忠信、チャンソン(2PM)、金城大和 映画案件続々

クラウドファンディングに映画の案件が多い理由  A-portでは映画のプロジェクトもたくさんあります。

 A-portで資金を集めていた佐々木芽生監督の映画「ふたつのクジラの物語」。目標額を大幅に越えた2325万円も調達し、プロジェクトが成功しました。ドキュメンタリー映画の資金調達としては、異例の額が集まりました。

 佐々木監督は、先日あった国際ドキュメンタリー祭tokyodocs2015の最優秀企画賞を受賞しました。まだ製作途中にも関わらず、早くも世界的な映画関係者の注目を集めています。佐々木監督、おめでとうございます!

 

 映画はもともとクラウドファンディングでの資金集めになじむといわれています。映画の製作費や全国公開のための宣伝費のために、不特定多数の人たちから資金を集めて事業を成功させる。映画の場合は、製作や公開先の拡大などの過程がわかりやすく、起案者と支援者が成功のために一体となる躍動感も魅力の一つのようです。

 ある女性は、資金があともう一歩のところで足りないと起案者からのメールで知らされました。「これはいけない!」すでに3000円支援していたのですが、友人にも支援を呼びかけたそうです。支援者をハブにして、さらに支援者が広がっていくスパイラルがうまく働くこともあるようです。

 

 今掲載されているA-portの映画案件は、沖縄の辺野古問題を大学生の仲村監督の視点で描く「人魚に会える日。」、浅野忠信主演、クリストファー•ドイル撮影の「壊れた心」、チャンソン(2PM)主演の「忘れ雪」、獣電戦隊キョウリュウジャー」の金城大和ら主演の「普通じゃない職業」があります。

 浅野忠信さん主演の「壊れた心」(ケヴィン・デラクルーズ監督)は、2014年の東京国際映画祭で審査委員長が刺激を受けた作品としてあげた作品です。世界一の撮影監督といわれるクリストファー•ドイル氏と、日本を代表する浅野忠信さん主演のこの作品は、注目されたにも関わらず、日本の配給会社がつきませんでした。原作がないため商業性が不透明で、採算の見通しがわからないという理由だからだそうです。

 採算の見通しがたたないという指標では上映が許されない作品でも、よい作品を日本の聴衆に届けたい。起案者の木ノ内輝さんは、そう思い、映画製作配給会社を立ち上げました。クラウドファンディングで映画の宣伝費などを調達するのは2回目です。

 

 「獣電戦隊キョウリュウジャー」の金城大和(きんじょう・やまと)さんと、DBOYSグランプリの楡木直也(にれき・なおや)さんがW主演する映画「普通じゃない職業」。須上和泰監督による殺し屋同士の話です。トレーラーを見ると、冷たいけれどどこか寂しさをたたえる視線と、湖面のような静けさの下にマグマのような熱情を抱えているような視線。絡み合う二人の視線を見るだけでフイルムノワールのひりひりする感じがします。作品を作るための費用が今回のクラウドファンディングで集まらなかったら断念しなければなりません。残りあと約1ヶ月、「なんとか製作させて欲しい」と監督は必死に訴えています。

 

 韓国でも人気を誇る2PMのボーカル、チャンソンさん。そのチャンソンさんが日本の映画で初主演する「忘れ雪」。累計70万部のベストセラー、新堂冬樹原作の純愛小説「忘れ雪」(角川文庫)

がもとになっており、切ない愛のかたちを描いています。11月7日から公開ですが、全国公開はさまざまな理由でできないので、その資金をA-portで集めています。残りあと数日です!

 

 

 すでにわずかな期間であっという間に目標額に達し、現在もファンディングが伸び続けているのは、慶応大学の学生でもある仲村颯悟監督の作品「人魚に会える日。」です。支援者200人あまり、336万円集めています(11月5日現在)。歌手のCoccoさんも映画に参加しています。

 「楽園」と呼ばれる地元・沖縄はいま、基地反対派と賛成派が争う日々。みんなが「平和」に暮らせ、“そこにあるもの”を守っていきたいだけ。その為に一体僕たちは何ができるのだろう?「そんな僕らの感じている思い・葛藤を、どうにか伝えたい」そんな監督と同じ思いを感じていた沖縄出身の学生らが集まり、本作は制作されました。 (A-port https://a-port.asahi.com/projects/ningyoniaeruhi より)

さまざまな媒体でも取り上げられ、たくさんの注目を集めています。

作品の全国公開は2016年の予定です。乞うご期待!

 

(井)