ジャパンカップ優勝で地元への恩返しを実感、新たな環境でさらなる高みへ
学業と両立しながらのワールドカップ準優勝
本間大晴(たいせい)選手(埼玉県出身)は2019年10月、中国の厦門(アモイ)で行なわれたIFSC(国際スポーツクライミング連盟)クライミング・ワールドカップのリード(高さ12m以上の壁を登り、到達高度を競う)で2位となりました。また18年には、国体でリードとともにボルダリング(高さ5m以内に設定されたコースを制限時間に何回登れたかを競う)でも優勝するなど、国内外で実績を上げています。そして22年、日本大学を卒業し、フリーのプロクライマーとして新たな環境で活動しています。
小1でスポーツクライミングを始め、すぐに夢中になりました
スポーツクライミングを始めたのは小学1年生の時。「登っている途中の体力的なきつさや、落ちるかもしれないという恐怖感、それらを克服して登り切った時の達成感が好きです」と、競技を楽しむ気持ちは今も変わりません。
コロナ禍で大会減、ジャパンカップで見えた課題
本間選手は大学生になった18年から、スポーツクライミングのワールドカップに参戦しています。大会は種目ごとに毎年6~7戦行なわれ、本間選手が出場しているリードの大会は7~10月の4カ月間、中国やヨーロッパで開催されます。
「スケジュールが詰まると海外に1カ月くらいいることもあります。交通費と宿泊費だけでもそれなりの金額がかかってしまいます。また、普段クライミングジムで練習する時も利用料を支払います。強くなるため、そして練習や大会へ出るために、費用を工面しなければいけないというのが現状です」
今は両親にその費用を負担してもらっていますが、ふたりの負担を少しでも減らしたいと考え、明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」に応募しました。また埼玉出身だからこそ、もっと地元をアピールしていきたいという思いも、この制度に参加した理由のひとつです。
20年は新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止になり、出場できたのは国内6大会のみ。練習環境も制限される中で、気持ちを切らすことなくトレーニングを継続し、21年1月のボルダリングジャパンカップと3月のリードジャパンカップをめざしてきましたが結果は16位と15位。「自分の力は出し切れたけど、自分のめざしていた順位ではありません。どちらかというと悔しい気持ちの方が大きいです」。ルートに対する読解力や登りきる精神力などに課題を感じましたが、まだまだ強くなれるという思いも胸にあります。
地元・埼玉のラジオ番組でもアピール
本間選手のスポンサー企業に小原歯車工業株式会社という会社があります。この会社は国内で標準歯車の圧倒的なシェアを誇る会社で、本間選手の地元である埼玉県川口市に本社があります。
「歯車を製造する会社でスポーツクライミングとは直接的には関連がないんですが、川口市出身ということで応援していただいています。川口市にいると多くの方から応援していただけていると実感します。子どものころから通っている接骨院では、年配の方から『クライミング頑張って』と言葉をかけていただくこともありますし、大会後には中学時代の先生からもメッセージをもらいます」
すぐ身近にクライミングができる環境がありました
埼玉は人の温かさだけでなく、スポーツクライミングの観点でも取り組みやすい環境だと、本間選手は感じています。だからこそ、地元のアスリートを応援しようとする明治安田生命の制度趣旨にも賛同しました。小学生の時に出会ったクライミングジムには、今でも通って練習を続けています。また休日には、埼玉や長野、山梨の岩場へ登りに行くこともあるそうです。
「例えば秩父の岩場では、自然でしか作れない独特のホールドを工夫して使うのが楽しいです。同じ埼玉県の加須市の市民体育館は、ワールドカップの舞台にもなりました。県全体でスポーツクライミングを楽しめる場所が多いと思います」
本間選手は20年の「地元アスリート応援プログラム」から支援を受けています。その際に実施したクラウドファンディングについて、地元・川口のラジオ番組で紹介してもらう機会に恵まれました。「クライミングがどんな競技で、自分がどんな思いで取り組んでいるのかなどを伝えて、『クラウドファンディングをお願いします』と呼びかけました。自分のことを知ってもらうきっかけになったのかなと思っています」。現在も定期的に出演しており、リードジャパンカップでの優勝報告も番組内で伝えることができました。
180cmという高身長だからこそ体幹を鍛える
アスリートとして国内外のトップ選手と競い合う一方で、外岩に挑戦するなどクライミングを純粋に楽しむことも忘れない本間選手ですが、中学時代は思うように成績を残せず、悩んでいた時期もありました。
小学6年生の時は身長が140cm前半で、背の順に並んでもクラスで前から3~4番目と小柄でした。ところが中学3年間で急激に身長が30cm近く伸び、大学生になってまた10cm伸び、今は180cmとスポーツクライミングの世界では身長が高い部類に入ります。他の人に比べて身長が高い分、体重も重くなってしまいます。「今まで勝っていた選手に先を行かれることも増え、悔しい思いをしましたね」
そこから体幹トレーニングや自重の筋力トレーニングなど、基礎となる体づくりも怠らずに取り組んでいますが、結果の出る体をつくるのは今でも簡単ではありません。
ランキング外の悔しさをバネに
19年はワールドカップで2位になるなど好成績を残しましたが、1戦で結果を出すだけでは年間ランキングで1位をつかめません。一時は年間ランキング20位まで上昇しましたが、20年は大会に出られず思うように結果も出ませんでした。しかし、22年のリードジャパンで優勝したことで目標であるワールドカップへの出場権も獲得しました。
「体が大きいということもあって、瞬発力を求められるボルダリングやスピードよりも、持久力が生かされるリードの方が僕には向いています。そのリードでランキング1位になりたいです。1位になって、スポーツクライミングの地としての埼玉をアピールしたいですね」
自然にも鍛えられながら、自分の力を日々高めています
スポーツクライミングを誰もが知るスポーツに
スポーツクライミングを始めた小学生のころは、「なんでスポーツクライミングなんかやっているの?」と聞かれたこともありました。しかし今は、街を歩いていると地元の方に声をかけてもらえるほど、スポーツクライミングが浸透してきたことを実感しています。実際、本間選手が通っているクライミングジムには、男女問わず20~70代と幅広い年齢の方がスポーツクライミングを楽しんでいるそうです。
「恐怖心や筋力への不安を感じている人も少なくないかもですが、でもそのくらい性別問わず年齢問わず、色々な人がスポーツクライミングを楽しんでいるということをもっと伝えていけたらいいなと思っています」
スポーツクライミングの魅力をより多くの人に知ってもらうために、21年11月にはスポンサー企業の工場見学イベントでボルダリング体験会を開催。クライミングをやったことがない方から、「次はちゃんと施設に行ってみます」と言われ、本間選手は地元への貢献を実感。他にも東京ドームでボルダリング講習会などを行ないました。
「これまで多くの方からの支援にお返しができてないことに重さというか、圧を感じていて、今回優勝してやっと返すことができたかなと思いますね。ずっと応援してもらっていた人たちの笑顔を見ることができたので。そこはすごく恵まれているなと強く感じました」
今後は6月から開催されるワールドカップでの優勝をめざす本間選手。「ボルダリングで優勝している日本人選手はいますが、リード種目ではここ数年、優勝者は出ていません。僕はそこに価値を求めています」
ワールドカップ、さらには2年後の世界最高峰の大会など、地元で応援してくれる方が笑顔になれる結果を求めて、本間選手のさらなる躍進が続きます。
(取材・制作:4years.編集部)
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ジャパンカップ優勝で地元への恩返しを実感、新たな環境でさらなる高みへ学業と両立しながらのワールドカップ準優勝 本間大晴(たいせい)選手(埼玉県出身)は2019年10月、中国の厦門(アモイ)で行なわれたIFSC(国際スポーツクライミング連盟)クライミング・ワールドカップのリード(高さ12m以上の壁を登り、到達高度を競う)で2位となりました。また18年には、国体でリードとともにボルダリング(高さ5m以内に設定されたコースを制限時間に何回登れたかを競う)でも優勝するなど、国内外で実績を上げています。そして22年、日本大学を卒業し、フリーのプロクライマーとして新たな環境で活動しています。 小1でスポーツクライミングを始め、すぐに夢中になりました スポーツクライミングを始めたのは小学1年生の時。「登っている途中の体力的なきつさや、落ちるかもしれないという恐怖感、それらを克服して登り切った時の達成感が好きです」と、競技を楽しむ気持ちは今も変わりません。 コロナ禍で大会減、ジャパンカップで見えた課題本間選手は大学生になった18年から、スポーツクライミングのワールドカップに参戦しています。大会は種目ごとに毎年6~7戦行なわれ、本間選手が出場しているリードの大会は7~10月の4カ月間、中国やヨーロッパで開催されます。 「スケジュールが詰まると海外に1カ月くらいいることもあります。交通費と宿泊費だけでもそれなりの金額がかかってしまいます。また、普段クライミングジムで練習する時も利用料を支払います。強くなるため、そして練習や大会へ出るために、費用を工面しなければいけないというのが現状です」 今は両親にその費用を負担してもらっていますが、ふたりの負担を少しでも減らしたいと考え、明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」に応募しました。また埼玉出身だからこそ、もっと地元をアピールしていきたいという思いも、この制度に参加した理由のひとつです。 20年は新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止になり、出場できたのは国内6大会のみ。練習環境も制限される中で、気持ちを切らすことなくトレーニングを継続し、21年1月のボルダリングジャパンカップと3月のリードジャパンカップをめざしてきましたが結果は16位と15位。「自分の力は出し切れたけど、自分のめざしていた順位ではありません。どちらかというと悔しい気持ちの方が大きいです」。ルートに対する読解力や登りきる精神力などに課題を感じましたが、まだまだ強くなれるという思いも胸にあります。 地元・埼玉のラジオ番組でもアピール本間選手のスポンサー企業に小原歯車工業株式会社という会社があります。この会社は国内で標準歯車の圧倒的なシェアを誇る会社で、本間選手の地元である埼玉県川口市に本社があります。 「歯車を製造する会社でスポーツクライミングとは直接的には関連がないんですが、川口市出身ということで応援していただいています。川口市にいると多くの方から応援していただけていると実感します。子どものころから通っている接骨院では、年配の方から『クライミング頑張って』と言葉をかけていただくこともありますし、大会後には中学時代の先生からもメッセージをもらいます」 すぐ身近にクライミングができる環境がありました 埼玉は人の温かさだけでなく、スポーツクライミングの観点でも取り組みやすい環境だと、本間選手は感じています。だからこそ、地元のアスリートを応援しようとする明治安田生命の制度趣旨にも賛同しました。小学生の時に出会ったクライミングジムには、今でも通って練習を続けています。また休日には、埼玉や長野、山梨の岩場へ登りに行くこともあるそうです。 「例えば秩父の岩場では、自然でしか作れない独特のホールドを工夫して使うのが楽しいです。同じ埼玉県の加須市の市民体育館は、ワールドカップの舞台にもなりました。県全体でスポーツクライミングを楽しめる場所が多いと思います」 本間選手は20年の「地元アスリート応援プログラム」から支援を受けています。その際に実施したクラウドファンディングについて、地元・川口のラジオ番組で紹介してもらう機会に恵まれました。「クライミングがどんな競技で、自分がどんな思いで取り組んでいるのかなどを伝えて、『クラウドファンディングをお願いします』と呼びかけました。自分のことを知ってもらうきっかけになったのかなと思っています」。現在も定期的に出演しており、リードジャパンカップでの優勝報告も番組内で伝えることができました。 180cmという高身長だからこそ体幹を鍛えるアスリートとして国内外のトップ選手と競い合う一方で、外岩に挑戦するなどクライミングを純粋に楽しむことも忘れない本間選手ですが、中学時代は思うように成績を残せず、悩んでいた時期もありました。 小学6年生の時は身長が140cm前半で、背の順に並んでもクラスで前から3~4番目と小柄でした。ところが中学3年間で急激に身長が30cm近く伸び、大学生になってまた10cm伸び、今は180cmとスポーツクライミングの世界では身長が高い部類に入ります。他の人に比べて身長が高い分、体重も重くなってしまいます。「今まで勝っていた選手に先を行かれることも増え、悔しい思いをしましたね」 そこから体幹トレーニングや自重の筋力トレーニングなど、基礎となる体づくりも怠らずに取り組んでいますが、結果の出る体をつくるのは今でも簡単ではありません。 ランキング外の悔しさをバネに19年はワールドカップで2位になるなど好成績を残しましたが、1戦で結果を出すだけでは年間ランキングで1位をつかめません。一時は年間ランキング20位まで上昇しましたが、20年は大会に出られず思うように結果も出ませんでした。しかし、22年のリードジャパンで優勝したことで目標であるワールドカップへの出場権も獲得しました。 「体が大きいということもあって、瞬発力を求められるボルダリングやスピードよりも、持久力が生かされるリードの方が僕には向いています。そのリードでランキング1位になりたいです。1位になって、スポーツクライミングの地としての埼玉をアピールしたいですね」 自然にも鍛えられながら、自分の力を日々高めています スポーツクライミングを誰もが知るスポーツに スポーツクライミングを始めた小学生のころは、「なんでスポーツクライミングなんかやっているの?」と聞かれたこともありました。しかし今は、街を歩いていると地元の方に声をかけてもらえるほど、スポーツクライミングが浸透してきたことを実感しています。実際、本間選手が通っているクライミングジムには、男女問わず20~70代と幅広い年齢の方がスポーツクライミングを楽しんでいるそうです。 「恐怖心や筋力への不安を感じている人も少なくないかもですが、でもそのくらい性別問わず年齢問わず、色々な人がスポーツクライミングを楽しんでいるということをもっと伝えていけたらいいなと思っています」 スポーツクライミングの魅力をより多くの人に知ってもらうために、21年11月にはスポンサー企業の工場見学イベントでボルダリング体験会を開催。クライミングをやったことがない方から、「次はちゃんと施設に行ってみます」と言われ、本間選手は地元への貢献を実感。他にも東京ドームでボルダリング講習会などを行ないました。 「これまで多くの方からの支援にお返しができてないことに重さというか、圧を感じていて、今回優勝してやっと返すことができたかなと思いますね。ずっと応援してもらっていた人たちの笑顔を見ることができたので。そこはすごく恵まれているなと強く感じました」 今後は6月から開催されるワールドカップでの優勝をめざす本間選手。「ボルダリングで優勝している日本人選手はいますが、リード種目ではここ数年、優勝者は出ていません。僕はそこに価値を求めています」 ワールドカップ、さらには2年後の世界最高峰の大会など、地元で応援してくれる方が笑顔になれる結果を求めて、本間選手のさらなる躍進が続きます。 (取材・制作:4years.編集部)
ジャパンカップ優勝で地元への恩返しを実感、新たな環境でさらなる高みへ
学業と両立しながらのワールドカップ準優勝
本間大晴(たいせい)選手(埼玉県出身)は2019年10月、中国の厦門(アモイ)で行なわれたIFSC(国際スポーツクライミング連盟)クライミング・ワールドカップのリード(高さ12m以上の壁を登り、到達高度を競う)で2位となりました。また18年には、国体でリードとともにボルダリング(高さ5m以内に設定されたコースを制限時間に何回登れたかを競う)でも優勝するなど、国内外で実績を上げています。そして22年、日本大学を卒業し、フリーのプロクライマーとして新たな環境で活動しています。
小1でスポーツクライミングを始め、すぐに夢中になりました
スポーツクライミングを始めたのは小学1年生の時。「登っている途中の体力的なきつさや、落ちるかもしれないという恐怖感、それらを克服して登り切った時の達成感が好きです」と、競技を楽しむ気持ちは今も変わりません。
コロナ禍で大会減、ジャパンカップで見えた課題
本間選手は大学生になった18年から、スポーツクライミングのワールドカップに参戦しています。大会は種目ごとに毎年6~7戦行なわれ、本間選手が出場しているリードの大会は7~10月の4カ月間、中国やヨーロッパで開催されます。
「スケジュールが詰まると海外に1カ月くらいいることもあります。交通費と宿泊費だけでもそれなりの金額がかかってしまいます。また、普段クライミングジムで練習する時も利用料を支払います。強くなるため、そして練習や大会へ出るために、費用を工面しなければいけないというのが現状です」
今は両親にその費用を負担してもらっていますが、ふたりの負担を少しでも減らしたいと考え、明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」に応募しました。また埼玉出身だからこそ、もっと地元をアピールしていきたいという思いも、この制度に参加した理由のひとつです。
20年は新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止になり、出場できたのは国内6大会のみ。練習環境も制限される中で、気持ちを切らすことなくトレーニングを継続し、21年1月のボルダリングジャパンカップと3月のリードジャパンカップをめざしてきましたが結果は16位と15位。「自分の力は出し切れたけど、自分のめざしていた順位ではありません。どちらかというと悔しい気持ちの方が大きいです」。ルートに対する読解力や登りきる精神力などに課題を感じましたが、まだまだ強くなれるという思いも胸にあります。
地元・埼玉のラジオ番組でもアピール
本間選手のスポンサー企業に小原歯車工業株式会社という会社があります。この会社は国内で標準歯車の圧倒的なシェアを誇る会社で、本間選手の地元である埼玉県川口市に本社があります。
「歯車を製造する会社でスポーツクライミングとは直接的には関連がないんですが、川口市出身ということで応援していただいています。川口市にいると多くの方から応援していただけていると実感します。子どものころから通っている接骨院では、年配の方から『クライミング頑張って』と言葉をかけていただくこともありますし、大会後には中学時代の先生からもメッセージをもらいます」
すぐ身近にクライミングができる環境がありました
埼玉は人の温かさだけでなく、スポーツクライミングの観点でも取り組みやすい環境だと、本間選手は感じています。だからこそ、地元のアスリートを応援しようとする明治安田生命の制度趣旨にも賛同しました。小学生の時に出会ったクライミングジムには、今でも通って練習を続けています。また休日には、埼玉や長野、山梨の岩場へ登りに行くこともあるそうです。
「例えば秩父の岩場では、自然でしか作れない独特のホールドを工夫して使うのが楽しいです。同じ埼玉県の加須市の市民体育館は、ワールドカップの舞台にもなりました。県全体でスポーツクライミングを楽しめる場所が多いと思います」
本間選手は20年の「地元アスリート応援プログラム」から支援を受けています。その際に実施したクラウドファンディングについて、地元・川口のラジオ番組で紹介してもらう機会に恵まれました。「クライミングがどんな競技で、自分がどんな思いで取り組んでいるのかなどを伝えて、『クラウドファンディングをお願いします』と呼びかけました。自分のことを知ってもらうきっかけになったのかなと思っています」。現在も定期的に出演しており、リードジャパンカップでの優勝報告も番組内で伝えることができました。
180cmという高身長だからこそ体幹を鍛える
アスリートとして国内外のトップ選手と競い合う一方で、外岩に挑戦するなどクライミングを純粋に楽しむことも忘れない本間選手ですが、中学時代は思うように成績を残せず、悩んでいた時期もありました。
小学6年生の時は身長が140cm前半で、背の順に並んでもクラスで前から3~4番目と小柄でした。ところが中学3年間で急激に身長が30cm近く伸び、大学生になってまた10cm伸び、今は180cmとスポーツクライミングの世界では身長が高い部類に入ります。他の人に比べて身長が高い分、体重も重くなってしまいます。「今まで勝っていた選手に先を行かれることも増え、悔しい思いをしましたね」
そこから体幹トレーニングや自重の筋力トレーニングなど、基礎となる体づくりも怠らずに取り組んでいますが、結果の出る体をつくるのは今でも簡単ではありません。
ランキング外の悔しさをバネに
19年はワールドカップで2位になるなど好成績を残しましたが、1戦で結果を出すだけでは年間ランキングで1位をつかめません。一時は年間ランキング20位まで上昇しましたが、20年は大会に出られず思うように結果も出ませんでした。しかし、22年のリードジャパンで優勝したことで目標であるワールドカップへの出場権も獲得しました。
「体が大きいということもあって、瞬発力を求められるボルダリングやスピードよりも、持久力が生かされるリードの方が僕には向いています。そのリードでランキング1位になりたいです。1位になって、スポーツクライミングの地としての埼玉をアピールしたいですね」
自然にも鍛えられながら、自分の力を日々高めています
スポーツクライミングを誰もが知るスポーツに
スポーツクライミングを始めた小学生のころは、「なんでスポーツクライミングなんかやっているの?」と聞かれたこともありました。しかし今は、街を歩いていると地元の方に声をかけてもらえるほど、スポーツクライミングが浸透してきたことを実感しています。実際、本間選手が通っているクライミングジムには、男女問わず20~70代と幅広い年齢の方がスポーツクライミングを楽しんでいるそうです。
「恐怖心や筋力への不安を感じている人も少なくないかもですが、でもそのくらい性別問わず年齢問わず、色々な人がスポーツクライミングを楽しんでいるということをもっと伝えていけたらいいなと思っています」
スポーツクライミングの魅力をより多くの人に知ってもらうために、21年11月にはスポンサー企業の工場見学イベントでボルダリング体験会を開催。クライミングをやったことがない方から、「次はちゃんと施設に行ってみます」と言われ、本間選手は地元への貢献を実感。他にも東京ドームでボルダリング講習会などを行ないました。
「これまで多くの方からの支援にお返しができてないことに重さというか、圧を感じていて、今回優勝してやっと返すことができたかなと思いますね。ずっと応援してもらっていた人たちの笑顔を見ることができたので。そこはすごく恵まれているなと強く感じました」
今後は6月から開催されるワールドカップでの優勝をめざす本間選手。「ボルダリングで優勝している日本人選手はいますが、リード種目ではここ数年、優勝者は出ていません。僕はそこに価値を求めています」
ワールドカップ、さらには2年後の世界最高峰の大会など、地元で応援してくれる方が笑顔になれる結果を求めて、本間選手のさらなる躍進が続きます。
(取材・制作:4years.編集部)
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最新のプロジェクト情報をお届けします。
支援者
4人
残り期間
31日
集まっている金額
119,000円
目標金額:400,000円
達成率29%
このプロジェクトでは、目標到達に関わらず、2023年02月28日23:59までに集まった金額がファンディングされます。
起案者
本間大晴(明治安田生命・地元アスリート応援プログラム2022)
当制度を通じて、出身地や活動拠点地域など、サポートを受ける「地元」に対して貢献したいというアスリートの活動を支援します。
1,000円
お礼メール
リターン
感謝の気持ちを込めて、お礼のメールをお送りします。
支援者の数 2人
5,000円
お礼のお手紙+YELLS(支援アスリートの当該ブロック)
リターン
感謝の気持ちを込めて、お礼のお手紙、YELLS(支援アスリートの当該ブロック)をお送りします。
※「YELLS」は、地元アスリート応援プログラムに参加するアスリートに関する情報を、全国6ブロックごとにまとめた小冊子です。
支援者の数 1人
お届け予定:2023年4月
10,000円
サイン色紙+お礼のお手紙+YELLS(支援アスリートの当該ブロック)
リターン
感謝の気持ちを込めて、選手直筆のサイン色紙とお礼のお手紙、YELLS(支援アスリートの当該ブロック)をお送りします。
※「YELLS」は、地元アスリート応援プログラムに参加するアスリートに関する情報を、全国6ブロックごとにまとめた小冊子です。
支援者の数 1人
お届け予定:2023年4月
20,000円
サイン色紙+お礼のお手紙+オリジナルステッカー+YELLS(全ブロック)
リターン
感謝の気持ちを込めて、選手直筆のサイン色紙とお礼のお手紙、プロジェクトのオリジナルステッカー、YELLS(全ブロック)をお送りします。
※「YELLS」は、地元アスリート応援プログラムに参加するアスリートに関する情報を、全国6ブロックごとにまとめた小冊子です。
支援者の数 0人
お届け予定:2023年4月