親に愛されなかったマイノリティ」の絵本
親に愛されなかったり、LGBTなどマイノリティだったり…生まれ育ってくる過程で、家族や学校、社会にうまくとけ込めなかった子供たちの思いを、絵本を通じて表現したい。そんな出版のプロジェクトを立ち上げました!
2018年2月14日 追記
おかげさまで本プロジェクトは公開一週間を経たずして、当初の目標金額を達成することができました!
友人もあまりなく、人間関係も職場に限られていた自分ですからこれにはびっくりで、もしかしたら生まれて初めて、自分が肯定される経験を得たようにも思います。案外、人も社会もやさしいものなんですね(ちょっと泣きました)。皆様の応援だけで、このクラウドファンディングに挑戦してよかったと思います。
心より感謝です!
当初の目標金額40万円は、簡易な自費出版で本を制作するための最低限の見積もりでした。あまり資金が集まることを想定していなかったので、足りない経費はなけなしの貯金から負担するつもりだったのです。けれど、多くの温かい支援に勇気を得、まだクラウドファンディングの期間も4ヶ月近くあるので、さらに高い目標を設定することにいたしました。
目指すは70万円。
プロのデザイナーさんや宣伝動画を製作するためのスタッフを雇ったり、紙面の色味を妥協せず存分に使えるように、そのための人件費と制作費を上積みしてみようと思います。本の完成の暁にはイラストの展示会開きたいので、それに必要な場所代などの諸経費も集まったら助かります。
私の小さな声を、どこかで声を上げることすら叶わずにいる誰かに届けるために、さらなるご支援をいただけたら! どうかよろしくお願い申し上げます!!
こうき
同じような思いを重ねてきたひとたちとつながりたい
ぼくは絵を描くこと以外には自分を表現する術を知らない子供でした。言葉で気持ちを伝えることが苦手なので、ひとに誤解されたり、人間関係の軋轢に悩んだりする日々だったと振り返ってみて思います。家庭でのネグレクトや虐待、学校やバイト先での酷いいじめも、絵を描くことでどうにかやり過ごしてきました。自分がゲイ(男性同性愛者)であることで両親から受けた仕打ちも、絵だけが慰めてくれました。
そんなぼくですが、最近、ウェブマガジンでイラストを描く機会を与えられ、アートという方法で自分の思いを他者に届けられることを知りました。そして、ふと、絵本を作ることを思い立ちました。自分の幼かった頃の悲しい記憶や、思春期の孤独な経験を物語という形で表現できたら!と。
相変わらず文章は拙いので(バイト先でお世話になっている)作家の中村うさぎ先生にもご協力をいただき、自分の過去をファンタジックな童話として再生させたい。そして、この世界に居場所が見つけづらい子供たちや、同じような痛みを重ねてきたひとたちとつながりたいと考えています。
傷つくことから生まれた世界を形にしたい!
高校時代から心の拠り所となったのは、同じゲイの友人たちでした。そして家族との生活を断ち切られてからは、新宿二丁目という場がほんとうの実家みたいに自分を支えてくれました。あの街でHIV(エイズ)関係のボランティアをしたり、バーで働いたりして、ゲイばかりでなくレズビアンにもトランスジェンダーの人にも出会いました。みんな、マイノリティであることに傷つき、心の奥に痛みを抱えている人たちだったと思います。多くがいじめにあったり、家族の無理解に苦しんだりした経験を持っていました。
極端な例かもしれませんが、ぼく自身は行き場のない孤独や苦しみから、自分自身が「かいぶつ」になってしまうような恐怖も感じていました。愛が得られないと、ひとは憎悪の囚われ人になってしまうのでしょう。妬みや孤独が自分自身を内側から喰いつぶしていくのだと思います。現在では、そうした影もぼくという人間の一部であり、表現を生み出す源泉になっていると受け止められるようにもなっていますが。
そんなぼくの作風を面白がってくれるひとたちも現れて、「アデイonline 」というウェブマガジンでは、中村うさぎさんや大塚ひかりさん、伏見憲明さんなどの原稿にイラストを提供する機会を得ることにもなりました。そして、今度は、自分自身の世界を十全に描いた作品を世に出したいと願うようになりました。多くの方々にどうかご協力いただければ!と願うばかりです。
以下のサイトでぼくの作風を知っていただけるはずです。
http://aday.online
(上の作品は、中村うさぎさんの小説の挿絵「楽園追放」)
私たちもこうきを応援します!
作家・中村うさぎさんからのメッセージ
作家・伏見憲明さんからのメッセージ

私は物書き業の他にゲイ・ミックス・バーを経営していて、そこにバイトで雇ったのがこうきだった。エイズ / HIVの啓発活動でゲイバー街を回っていた彼をスカウトしたのだ。最初は「ちょっと可愛い子を雇った」」くらいの認識だったのだが、たまたま絵を一枚書かせてみたら、これがびっくり! 上手いだけでなく、視点がユニークで、その才に目を見張った。
会話を重ねていく中でわかったのは、表現するもののオリジナリティと、彼の虐げられた過去とが深く関係していることだった。マイノリティとしての苦難と、親や周囲に愛されなかったのことの心の渇き。だとしたら、まずはその生い立ちを起点にアーティスト活動を始めたらいいんじゃないか、と絵本を創作することを勧めた(彼自身はイラストレーターになりたいなどとは思ったこともなかったのだが)。私は長く出版に関わってきたが、彼の作品ほど心揺さぶられたものはあまりない。不思議な魔力があるのだ。
私はかつて自ら編集したムック「QUEER JAPAN vol.3ーー魅惑のブス」(勁草書房, 2000)の表紙に、まったく無名だったマツコ・デラックス氏を起用し、その編集後記に、いつかマツコは日本中の人気者になるだろうという旨の予言をした。それは見事に的中したが、そのとき
マツコに感じた「サムシング」に負けないものを、
こうきの作品から受け取る。また同じ「QUEER JAPAN」シリーズでは、まだ
セミプロだった森栄喜氏をカメラマンに採用したこともあったが、その際に得たインスピレーションも、こうきに十分感じる。
そんな未来を感じさせるこうきの世界を一冊の絵本にして世に送り出すことができたら!と、このプロジェクトを応援している。皆さんにもぜひ、この新しいアーティストのためにお力をお借りできたら。
マイノリティへの想像力を育むことができるはず
クラウドファンディングでご協力いただいた資金は、出版にまつわる諸経費に当てたいと考えています。絵本にするための編集、デザインなどの業務委託、製本、配本などにかかる費用、そしてネット通販をするためのサイトを制作するための費用です。
これまであまりなかった、親に愛されなかった子供の内面を描いた絵本が書店や図書館に並ぶことで、当事者の子供たちを励ますことにもなるかもしれないし、そうした問題を社会と共有することも可能でしょう。またマイノリティへの想像力を育むきっかけにもなるはずです。この作品を手にとってもらうことで、さらに多様性の幅を広げていってほしいのです。
似顔絵も描きます
リターンは、絵本にご協力いただいた方はどなたも、絵本の巻末に支援者名(ニックネーム)をクレジットさせてください。支援者名は本プロジェクトの「支援者」の欄に表記されているもの(本名をご希望される場合はその旨をご連絡ください)。また1万円以上クラウドファンディングの方には完成した絵本もプレゼントいたします。どうかプロジェクトのパートナーとしてページをめくってみてください。また、2万円以上のご協力者には、完成後、ぼくが働く新宿二丁目のバーで開催するパーティにご招待します。ゲイばかりでなく、いろんなひとたちが集まるバーですので、二丁目初体験の方々にも楽しんでもらえると思います。心を込めて接待します。3万円以上の方には、似顔絵を描いて差し上げます。感謝の気持ちとともに、記念になるような作品に仕上げるつもりです!
版元も募集させてください
ご協力によって集まった資金で本を制作することになりますが、できれば出版社に流通を引き受けてもらいたいと考えています。問題は版元がすぐに見つかるかどうか、ということで、作品が完成してから販売までに時間がかかる場合があることも想定されます。ですので、作品を届けるまでに少しお時間をいただくことになるかもしれません。また、ご興味を持っていただける版元さんがあれば、名乗りを上げていただければ幸いです!
版元さんが見つからない場合は、集まった資金の範囲で2018年12月までに自費出版という形で製作し、独自のルート(ネット販売やコミケなど)で発売します。詳細が決まり次第、A-portの活動報告でお知らせいたします。
愛を少しだけお裾分けいただけたら!
長々と読んでいただいてありがとうございました。ぼくのこれまでの人生を凝縮したプロジェクトなので、どうかご助力いただけるようお願い申し上げます。みなさんの愛を少しだけお裾分けしてもらえたのなら、これ以上の喜びはありません。
こうきからのお願い!
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再生する
親に愛されなかったマイノリティ」の絵本 親に愛されなかったり、LGBTなどマイノリティだったり…生まれ育ってくる過程で、家族や学校、社会にうまくとけ込めなかった子供たちの思いを、絵本を通じて表現したい。そんな出版のプロジェクトを立ち上げました!2018年2月14日 追記おかげさまで本プロジェクトは公開一週間を経たずして、当初の目標金額を達成することができました! 友人もあまりなく、人間関係も職場に限られていた自分ですからこれにはびっくりで、もしかしたら生まれて初めて、自分が肯定される経験を得たようにも思います。案外、人も社会もやさしいものなんですね(ちょっと泣きました)。皆様の応援だけで、このクラウドファンディングに挑戦してよかったと思います。心より感謝です!当初の目標金額40万円は、簡易な自費出版で本を制作するための最低限の見積もりでした。あまり資金が集まることを想定していなかったので、足りない経費はなけなしの貯金から負担するつもりだったのです。けれど、多くの温かい支援に勇気を得、まだクラウドファンディングの期間も4ヶ月近くあるので、さらに高い目標を設定することにいたしました。目指すは70万円。プロのデザイナーさんや宣伝動画を製作するためのスタッフを雇ったり、紙面の色味を妥協せず存分に使えるように、そのための人件費と制作費を上積みしてみようと思います。本の完成の暁にはイラストの展示会開きたいので、それに必要な場所代などの諸経費も集まったら助かります。私の小さな声を、どこかで声を上げることすら叶わずにいる誰かに届けるために、さらなるご支援をいただけたら! どうかよろしくお願い申し上げます!!こうき同じような思いを重ねてきたひとたちとつながりたい ぼくは絵を描くこと以外には自分を表現する術を知らない子供でした。言葉で気持ちを伝えることが苦手なので、ひとに誤解されたり、人間関係の軋轢に悩んだりする日々だったと振り返ってみて思います。家庭でのネグレクトや虐待、学校やバイト先での酷いいじめも、絵を描くことでどうにかやり過ごしてきました。自分がゲイ(男性同性愛者)であることで両親から受けた仕打ちも、絵だけが慰めてくれました。 そんなぼくですが、最近、ウェブマガジンでイラストを描く機会を与えられ、アートという方法で自分の思いを他者に届けられることを知りました。そして、ふと、絵本を作ることを思い立ちました。自分の幼かった頃の悲しい記憶や、思春期の孤独な経験を物語という形で表現できたら!と。相変わらず文章は拙いので(バイト先でお世話になっている)作家の中村うさぎ先生にもご協力をいただき、自分の過去をファンタジックな童話として再生させたい。そして、この世界に居場所が見つけづらい子供たちや、同じような痛みを重ねてきたひとたちとつながりたいと考えています。 傷つくことから生まれた世界を形にしたい! 高校時代から心の拠り所となったのは、同じゲイの友人たちでした。そして家族との生活を断ち切られてからは、新宿二丁目という場がほんとうの実家みたいに自分を支えてくれました。あの街でHIV(エイズ)関係のボランティアをしたり、バーで働いたりして、ゲイばかりでなくレズビアンにもトランスジェンダーの人にも出会いました。みんな、マイノリティであることに傷つき、心の奥に痛みを抱えている人たちだったと思います。多くがいじめにあったり、家族の無理解に苦しんだりした経験を持っていました。 極端な例かもしれませんが、ぼく自身は行き場のない孤独や苦しみから、自分自身が「かいぶつ」になってしまうような恐怖も感じていました。愛が得られないと、ひとは憎悪の囚われ人になってしまうのでしょう。妬みや孤独が自分自身を内側から喰いつぶしていくのだと思います。現在では、そうした影もぼくという人間の一部であり、表現を生み出す源泉になっていると受け止められるようにもなっていますが。 そんなぼくの作風を面白がってくれるひとたちも現れて、「アデイonline 」というウェブマガジンでは、中村うさぎさんや大塚ひかりさん、伏見憲明さんなどの原稿にイラストを提供する機会を得ることにもなりました。そして、今度は、自分自身の世界を十全に描いた作品を世に出したいと願うようになりました。多くの方々にどうかご協力いただければ!と願うばかりです。 以下のサイトでぼくの作風を知っていただけるはずです。http://aday.online (上の作品は、中村うさぎさんの小説の挿絵「楽園追放」) 私たちもこうきを応援します! 作家・中村うさぎさんからのメッセージ 作家・伏見憲明さんからのメッセージ 私は物書き業の他にゲイ・ミックス・バーを経営していて、そこにバイトで雇ったのがこうきだった。エイズ / HIVの啓発活動でゲイバー街を回っていた彼をスカウトしたのだ。最初は「ちょっと可愛い子を雇った」」くらいの認識だったのだが、たまたま絵を一枚書かせてみたら、これがびっくり! 上手いだけでなく、視点がユニークで、その才に目を見張った。 そんな未来を感じさせるこうきの世界を一冊の絵本にして世に送り出すことができたら!と、このプロジェクトを応援している。皆さんにもぜひ、この新しいアーティストのためにお力をお借りできたら。 マイノリティへの想像力を育むことができるはず クラウドファンディングでご協力いただいた資金は、出版にまつわる諸経費に当てたいと考えています。絵本にするための編集、デザインなどの業務委託、製本、配本などにかかる費用、そしてネット通販をするためのサイトを制作するための費用です。 これまであまりなかった、親に愛されなかった子供の内面を描いた絵本が書店や図書館に並ぶことで、当事者の子供たちを励ますことにもなるかもしれないし、そうした問題を社会と共有することも可能でしょう。またマイノリティへの想像力を育むきっかけにもなるはずです。この作品を手にとってもらうことで、さらに多様性の幅を広げていってほしいのです。 似顔絵も描きます リターンは、絵本にご協力いただいた方はどなたも、絵本の巻末に支援者名(ニックネーム)をクレジットさせてください。支援者名は本プロジェクトの「支援者」の欄に表記されているもの(本名をご希望される場合はその旨をご連絡ください)。また1万円以上クラウドファンディングの方には完成した絵本もプレゼントいたします。どうかプロジェクトのパートナーとしてページをめくってみてください。また、2万円以上のご協力者には、完成後、ぼくが働く新宿二丁目のバーで開催するパーティにご招待します。ゲイばかりでなく、いろんなひとたちが集まるバーですので、二丁目初体験の方々にも楽しんでもらえると思います。心を込めて接待します。3万円以上の方には、似顔絵を描いて差し上げます。感謝の気持ちとともに、記念になるような作品に仕上げるつもりです! 版元も募集させてください ご協力によって集まった資金で本を制作することになりますが、できれば出版社に流通を引き受けてもらいたいと考えています。問題は版元がすぐに見つかるかどうか、ということで、作品が完成してから販売までに時間がかかる場合があることも想定されます。ですので、作品を届けるまでに少しお時間をいただくことになるかもしれません。また、ご興味を持っていただける版元さんがあれば、名乗りを上げていただければ幸いです! 版元さんが見つからない場合は、集まった資金の範囲で2018年12月までに自費出版という形で製作し、独自のルート(ネット販売やコミケなど)で発売します。詳細が決まり次第、A-portの活動報告でお知らせいたします。 愛を少しだけお裾分けいただけたら! 長々と読んでいただいてありがとうございました。ぼくのこれまでの人生を凝縮したプロジェクトなので、どうかご助力いただけるようお願い申し上げます。みなさんの愛を少しだけお裾分けしてもらえたのなら、これ以上の喜びはありません。 こうきからのお願い!
親に愛されなかったマイノリティ」の絵本
親に愛されなかったり、LGBTなどマイノリティだったり…生まれ育ってくる過程で、家族や学校、社会にうまくとけ込めなかった子供たちの思いを、絵本を通じて表現したい。そんな出版のプロジェクトを立ち上げました!
2018年2月14日 追記
おかげさまで本プロジェクトは公開一週間を経たずして、当初の目標金額を達成することができました!
友人もあまりなく、人間関係も職場に限られていた自分ですからこれにはびっくりで、もしかしたら生まれて初めて、自分が肯定される経験を得たようにも思います。案外、人も社会もやさしいものなんですね(ちょっと泣きました)。皆様の応援だけで、このクラウドファンディングに挑戦してよかったと思います。
心より感謝です!
当初の目標金額40万円は、簡易な自費出版で本を制作するための最低限の見積もりでした。あまり資金が集まることを想定していなかったので、足りない経費はなけなしの貯金から負担するつもりだったのです。けれど、多くの温かい支援に勇気を得、まだクラウドファンディングの期間も4ヶ月近くあるので、さらに高い目標を設定することにいたしました。
目指すは70万円。
プロのデザイナーさんや宣伝動画を製作するためのスタッフを雇ったり、紙面の色味を妥協せず存分に使えるように、そのための人件費と制作費を上積みしてみようと思います。本の完成の暁にはイラストの展示会開きたいので、それに必要な場所代などの諸経費も集まったら助かります。
私の小さな声を、どこかで声を上げることすら叶わずにいる誰かに届けるために、さらなるご支援をいただけたら! どうかよろしくお願い申し上げます!!
こうき
同じような思いを重ねてきたひとたちとつながりたい
ぼくは絵を描くこと以外には自分を表現する術を知らない子供でした。言葉で気持ちを伝えることが苦手なので、ひとに誤解されたり、人間関係の軋轢に悩んだりする日々だったと振り返ってみて思います。家庭でのネグレクトや虐待、学校やバイト先での酷いいじめも、絵を描くことでどうにかやり過ごしてきました。自分がゲイ(男性同性愛者)であることで両親から受けた仕打ちも、絵だけが慰めてくれました。
そんなぼくですが、最近、ウェブマガジンでイラストを描く機会を与えられ、アートという方法で自分の思いを他者に届けられることを知りました。そして、ふと、絵本を作ることを思い立ちました。自分の幼かった頃の悲しい記憶や、思春期の孤独な経験を物語という形で表現できたら!と。
相変わらず文章は拙いので(バイト先でお世話になっている)作家の中村うさぎ先生にもご協力をいただき、自分の過去をファンタジックな童話として再生させたい。そして、この世界に居場所が見つけづらい子供たちや、同じような痛みを重ねてきたひとたちとつながりたいと考えています。
傷つくことから生まれた世界を形にしたい!
高校時代から心の拠り所となったのは、同じゲイの友人たちでした。そして家族との生活を断ち切られてからは、新宿二丁目という場がほんとうの実家みたいに自分を支えてくれました。あの街でHIV(エイズ)関係のボランティアをしたり、バーで働いたりして、ゲイばかりでなくレズビアンにもトランスジェンダーの人にも出会いました。みんな、マイノリティであることに傷つき、心の奥に痛みを抱えている人たちだったと思います。多くがいじめにあったり、家族の無理解に苦しんだりした経験を持っていました。
極端な例かもしれませんが、ぼく自身は行き場のない孤独や苦しみから、自分自身が「かいぶつ」になってしまうような恐怖も感じていました。愛が得られないと、ひとは憎悪の囚われ人になってしまうのでしょう。妬みや孤独が自分自身を内側から喰いつぶしていくのだと思います。現在では、そうした影もぼくという人間の一部であり、表現を生み出す源泉になっていると受け止められるようにもなっていますが。
そんなぼくの作風を面白がってくれるひとたちも現れて、「アデイonline 」というウェブマガジンでは、中村うさぎさんや大塚ひかりさん、伏見憲明さんなどの原稿にイラストを提供する機会を得ることにもなりました。そして、今度は、自分自身の世界を十全に描いた作品を世に出したいと願うようになりました。多くの方々にどうかご協力いただければ!と願うばかりです。
以下のサイトでぼくの作風を知っていただけるはずです。
http://aday.online
(上の作品は、中村うさぎさんの小説の挿絵「楽園追放」)
私たちもこうきを応援します!
作家・中村うさぎさんからのメッセージ
作家・伏見憲明さんからのメッセージ
私は物書き業の他にゲイ・ミックス・バーを経営していて、そこにバイトで雇ったのがこうきだった。エイズ / HIVの啓発活動でゲイバー街を回っていた彼をスカウトしたのだ。最初は「ちょっと可愛い子を雇った」」くらいの認識だったのだが、たまたま絵を一枚書かせてみたら、これがびっくり! 上手いだけでなく、視点がユニークで、その才に目を見張った。
会話を重ねていく中でわかったのは、表現するもののオリジナリティと、彼の虐げられた過去とが深く関係していることだった。マイノリティとしての苦難と、親や周囲に愛されなかったのことの心の渇き。だとしたら、まずはその生い立ちを起点にアーティスト活動を始めたらいいんじゃないか、と絵本を創作することを勧めた(彼自身はイラストレーターになりたいなどとは思ったこともなかったのだが)。私は長く出版に関わってきたが、彼の作品ほど心揺さぶられたものはあまりない。不思議な魔力があるのだ。
私はかつて自ら編集したムック「QUEER JAPAN vol.3ーー魅惑のブス」(勁草書房, 2000)の表紙に、まったく無名だったマツコ・デラックス氏を起用し、その編集後記に、いつかマツコは日本中の人気者になるだろうという旨の予言をした。それは見事に的中したが、そのとき
マツコに感じた「サムシング」に負けないものを、
こうきの作品から受け取る。また同じ「QUEER JAPAN」シリーズでは、まだ
セミプロだった森栄喜氏をカメラマンに採用したこともあったが、その際に得たインスピレーションも、こうきに十分感じる。
そんな未来を感じさせるこうきの世界を一冊の絵本にして世に送り出すことができたら!と、このプロジェクトを応援している。皆さんにもぜひ、この新しいアーティストのためにお力をお借りできたら。
マイノリティへの想像力を育むことができるはず
クラウドファンディングでご協力いただいた資金は、出版にまつわる諸経費に当てたいと考えています。絵本にするための編集、デザインなどの業務委託、製本、配本などにかかる費用、そしてネット通販をするためのサイトを制作するための費用です。
これまであまりなかった、親に愛されなかった子供の内面を描いた絵本が書店や図書館に並ぶことで、当事者の子供たちを励ますことにもなるかもしれないし、そうした問題を社会と共有することも可能でしょう。またマイノリティへの想像力を育むきっかけにもなるはずです。この作品を手にとってもらうことで、さらに多様性の幅を広げていってほしいのです。
似顔絵も描きます
リターンは、絵本にご協力いただいた方はどなたも、絵本の巻末に支援者名(ニックネーム)をクレジットさせてください。支援者名は本プロジェクトの「支援者」の欄に表記されているもの(本名をご希望される場合はその旨をご連絡ください)。また1万円以上クラウドファンディングの方には完成した絵本もプレゼントいたします。どうかプロジェクトのパートナーとしてページをめくってみてください。また、2万円以上のご協力者には、完成後、ぼくが働く新宿二丁目のバーで開催するパーティにご招待します。ゲイばかりでなく、いろんなひとたちが集まるバーですので、二丁目初体験の方々にも楽しんでもらえると思います。心を込めて接待します。3万円以上の方には、似顔絵を描いて差し上げます。感謝の気持ちとともに、記念になるような作品に仕上げるつもりです!
版元も募集させてください
ご協力によって集まった資金で本を制作することになりますが、できれば出版社に流通を引き受けてもらいたいと考えています。問題は版元がすぐに見つかるかどうか、ということで、作品が完成してから販売までに時間がかかる場合があることも想定されます。ですので、作品を届けるまでに少しお時間をいただくことになるかもしれません。また、ご興味を持っていただける版元さんがあれば、名乗りを上げていただければ幸いです!
版元さんが見つからない場合は、集まった資金の範囲で2018年12月までに自費出版という形で製作し、独自のルート(ネット販売やコミケなど)で発売します。詳細が決まり次第、A-portの活動報告でお知らせいたします。
愛を少しだけお裾分けいただけたら!
長々と読んでいただいてありがとうございました。ぼくのこれまでの人生を凝縮したプロジェクトなので、どうかご助力いただけるようお願い申し上げます。みなさんの愛を少しだけお裾分けしてもらえたのなら、これ以上の喜びはありません。
こうきからのお願い!
支援期間終了
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支援者
103人
残り期間
0日
集まっている金額
1,500,000円
(達成) 目標金額:400,000円
達成率375%
2018年06月04日23:59に終了しました。
支援期間終了
起案者
こうき
高校・専門学校を卒 ... 業後、飲食店などでフリーターとして生活。
2013年より新宿二丁目のゲイ・ミックス・バー “A Day In The Life”にて勤務。
新宿二丁目でHIV(AIDS)啓発のボランティアなども経験。
ウェブマガジンなどへのイラスト提供。現在、ウェブマガジン「アデイonline」 において、作家・中村うさぎ、大塚ひかり、伏見憲明…氏などの原稿の挿絵を担当。
5,000円
絵本にお名前をクレジット
リターン
支援へのお礼のメッセージと、絵本に協力者としてお前をクレジットさせていただきます。支援者名は、本プロジェクトの「支援者」の欄に表記されているもの(本名をご希望される場合はその旨をご連絡ください)
支援者の数 20人
お届け予定:2018年12月
支援期間終了
10,000円
絵本をプレゼント
リターン
支援へのお礼のメッセージと、絵本に協力者としてお名前をクレジット。完成した絵本1冊をプレゼントします。
支援者の数 59人
お届け予定:2018年12月
支援期間終了
20,000円
パーティへのご招待!
リターン
支援へのお礼のメッセージと、絵本に協力者としてお名前をクレジット。絵本1冊をプレゼント。作者の働いているゲイ・ミックス・バー "A Day In The Life" での完成パーティへご招待。パーティの日程は決まり次第、サイト内メールでご連絡いたします。
支援者の数 5人
お届け予定:2018年12月
支援期間終了
30,000円
似顔絵を描いて贈ります
リターン
30000円以上の場合は、支援へのお礼のメッセージと、絵本に協力者としてお名前をクレジット。絵本1冊をプレゼント。作者の働いているゲイ・ミックス・バー "A Day In The Life" での完成パーティへご招待。似顔絵イラストを描いて差し上げます。また、ご希望があれば、 "A Day In The Life" で中村うさぎさんがママを務める「うさぎ飲み!」にもご招待します。その日(毎月、第4日曜)は伏見憲明さんもこうきも店でお待ちしています。
支援者の数 19人
お届け予定:2018年12月
支援期間終了