住むとほっとする家から幻のいきものが現れました
本プロジェクトは、国も個人にも守れない「幻のクモ」を古民家文化と共に保護する前例を作る取り組みです。みなさまのご支援で本種の生息地である貴重な古民家を賃貸しながら科学データを集め、価値の発掘と保護・保全をめざします。
「家は生き物」という今までにない視点で古民家に迫る、基礎研究です。
共に消えゆく生物と文化を一緒に守りたい
初めまして、起案者の深川博美と申します。
私は、シナントロープ(一番身近な野生生物)の今昔を調べている在野の研究者です。昨年、京都市内の古民家(推定築年数百年以上、殺虫剤等無し、お隣は江戸時代創業の老舗味噌蔵)を引き払う最中、江戸時代に多くいて、現代では超希少種となった家屋性の「イヨグモ」を発見しました(京都初記録)。
▲江戸時代のイヨグモ
古民家とイヨグモは時の流れの中、解体や家庭用殺虫剤などでそれぞれ消えゆく存在です。
『古民家の消滅=生息地の消滅』にある今回のこのイヨグモは、古民家という文化的建物とその環境が大切な「生息地」であると同時に、文化が危機的な状況であることも示しています。
確かに、京都では古民家が急速にマンションやホテルに変わっており、まだ住むことのできる京町家ですら1日2件が取り壊されている計算で減っているそうです。
▲本物件裏の古民家7棟がマンション建設予定地に変わった場所から。囲まれて残された町家が見える。
そこで、国の多様性研究機関に相談をしたところ「プライベート空間に生息する生物の保護の前例がありません」とのみでした。無理もないかと思いながらも不平等な種の保存を放っておけず、予定を超えて生息地である物件維持をしながら調査を続けましたが、個人財源の限界にうなだれたところで、「これは、多くの方々に生き物と古民家文化を共に守る提案をするタイミングなのではないか?」と考え至り、クラウドファンディングに踏み切りました。
みなさまのご支援で古民家を賃貸し、期間内で科学データを集め、できうる限界までこの世界の持つ価値を拾い上げさせていただけないでしょうか。
タイムリーに、この申請中「家は生態系」という書籍が出版されました。海外が事例ですが、この新しい時代、人生のほとんどを家屋で過ごす現代人を「ホモ・インドアラス(屋内人)」とし、家の中の種多様性が人の健康に大切であると触れています。なかでも日本の住宅は高い種多様性を有しているようであり、さらにそれが江戸時代を代表する種が住む家の多様性レベルであれば…消えゆくクモと日本の古民家に固有の価値が秘められていると感じずにはおれません。
生き物と文化を共に守り、イヨグモの匂わす謎に満ちた過去の家の種多様性を解明する新しい世界に向けて、多くの方々と一緒に一歩を進めたいと願っております。
世界的な昆虫の減少を、身近な家の虫で感じる
人類の文明や環境維持に欠かせない役割を果たしている昆虫が、写真の通り世界ではこの30年ほどの間で80%近くが消えているという衝撃的なニュースをご存知ですか?(National Geographic Japan 2020.5)
▲ photo by David Liittschwager
都会育ちのいきもの好きだった私はシナントロープを観察して育ち、90年代に動物の専門学校で野生生物の減少を知り衝撃を受けました。
そののち、自身の研究から「江戸時代の家の中の種多様性」を、下記の写真の通り明らかにすることができました。(この中に現代では見られない生物がイヨグモ以外にも多くいます)
▲江戸時代の古文書から出てきた「昔の家の虫」の一部。圧倒的な在来種数と個体数。
その時にはすでに、日本の住宅は気密性と化学物質で快適という時代になっており、イヨグモのような「かつての家の虫」は超希少種となっていました。虫を専門としていても、激減した80年代からさらに江戸時代までさかのぼらないと減少を肌身で感じられませんでした。
生物の減少はそれほど極めて「気づけない世界」です。
たとえば、みなさまは小学生の頃見ていたはずのミノムシやバッタ、ミツバチを最近どれくらい見られましたか?
手元の自然は地球とつながっています。未来のために、『様々な角度から昆虫の激滅を止めなければいけない』そう感じております。
ついに来た?!「住のオーガニック」
そもそも日本家屋は自然素材で作られた環境に優しいオーガニックのようなものですが、そこへ生物多様性を加えてみます。
古民家の場合、木や土という有機物の古民家素材(化学物質の少ない時代に作られた貴重な素材)であるため、そこに長い年月住人と共に作り上げた豊かな微生物叢(マイクロバイオーム)が作られているはずです。家に入り感じる「ほっとする」秘密がそこに隠されているのかもしれません。家に命が住み着き、その「命」には住人の人体も含まれる、
これぞまさしく「住のオーガニック(有機体)」です。
人を含んだ「生き物が生きていける空間とはなにか?」を考えさせられます。もし「江戸時代のような生活」を生物保護のために実践することができれば、シックハウスはもちろんのこと、近年急増している化学物質過敏症の方々のオアシス空間にもなれる可能性があります。このような社会問題に本プロジェクトならではのアプローチが可能です。
※「家の中の種多様性」で語られる生物は、文化的価値を持つような古い物件にすまう昔ながらの生き物であり、すでにわたしたちが過去共生していた生物です。
ご支援の使い方とねらい
みなさまからのご支援は、
・イヨグモと古民家に関するデータ(生態調査・化学物質調査・微生物調査等)収集の費用
・調査期間の家賃
・A-port手数料
等に充てさせていただきます。
今回のプロジェクトで集めたデータから下記の展開をねらいます。
・幻の生物の文化を背景とした生態解明
・保護前例を作りイヨグモ保護可能な入居者を募ったり、環境維持(賃貸継続)ができる活動につなげる
・住のオーガニックに着目した古民家を残す改築方法の模索と実践への取り組み
※もう一押しできるのであれば、文化的遺存種(文化と共に生息が危うくなっている種を意味する本研究での呼称)の保護に関するNPO法人を設立し、本物件を本拠地にしたいと考えています。

▲イヨグモが現れた古民家
ご用意できるリターン
1千円:お礼のメール
3千円:お礼のしおり付きハガキ
1万円:お礼のしおり付きハガキ、メールでの支援者様限定研究報告、起案者研究ホームページ(データベース)へのお名前記載
3万円:家の虫のアドバイザー(1年間何度でも)
8万円:古文書昆蟲学の講演
想定されるリスク
・期間内で生物を相手にすることから、イヨグモに関してはデータの取得が絶対可能と言えません。
・おおよそ問題ないと思われますが、ご近所の殺虫や防虫作業、建築作業等で調査が延長してしまう可能性がゼロではありません。薬剤を控えて頂くようにお知らせしていますが、あくまでご近所様のご理解と善意にお任せの中進めます。
最後に
「え、家の虫?」
「はい!家の虫こそです」
遠く大きな。でなく、身近な文化と小さな自然。
これらは、ひとりひとりからこそ、意識できます。
難しいことではなく、ちょっとの知識とちょっとの寛容で戻ってくる命です。
今の時勢にやむなく手放すさなかの古民家に現れた幻の蜘蛛が、総殺菌時代に「多様性」という逆の糸を垂らしてきました。
この糸の先にどんな世界があるのか、みなさまと共に進みたいと思っております。
研究色の強い文面を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
▲イヨグモと同じ文化的遺存種のヤマトオサムシダマシ。無農薬の納屋を好む
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活動報告
17
支援者
43
住むとほっとする家から幻のいきものが現れました 本プロジェクトは、国も個人にも守れない「幻のクモ」を古民家文化と共に保護する前例を作る取り組みです。みなさまのご支援で本種の生息地である貴重な古民家を賃貸しながら科学データを集め、価値の発掘と保護・保全をめざします。 「家は生き物」という今までにない視点で古民家に迫る、基礎研究です。共に消えゆく生物と文化を一緒に守りたい初めまして、起案者の深川博美と申します。私は、シナントロープ(一番身近な野生生物)の今昔を調べている在野の研究者です。昨年、京都市内の古民家(推定築年数百年以上、殺虫剤等無し、お隣は江戸時代創業の老舗味噌蔵)を引き払う最中、江戸時代に多くいて、現代では超希少種となった家屋性の「イヨグモ」を発見しました(京都初記録)。 ▲江戸時代のイヨグモ古民家とイヨグモは時の流れの中、解体や家庭用殺虫剤などでそれぞれ消えゆく存在です。『古民家の消滅=生息地の消滅』にある今回のこのイヨグモは、古民家という文化的建物とその環境が大切な「生息地」であると同時に、文化が危機的な状況であることも示しています。確かに、京都では古民家が急速にマンションやホテルに変わっており、まだ住むことのできる京町家ですら1日2件が取り壊されている計算で減っているそうです。▲本物件裏の古民家7棟がマンション建設予定地に変わった場所から。囲まれて残された町家が見える。そこで、国の多様性研究機関に相談をしたところ「プライベート空間に生息する生物の保護の前例がありません」とのみでした。無理もないかと思いながらも不平等な種の保存を放っておけず、予定を超えて生息地である物件維持をしながら調査を続けましたが、個人財源の限界にうなだれたところで、「これは、多くの方々に生き物と古民家文化を共に守る提案をするタイミングなのではないか?」と考え至り、クラウドファンディングに踏み切りました。 みなさまのご支援で古民家を賃貸し、期間内で科学データを集め、できうる限界までこの世界の持つ価値を拾い上げさせていただけないでしょうか。 タイムリーに、この申請中「家は生態系」という書籍が出版されました。海外が事例ですが、この新しい時代、人生のほとんどを家屋で過ごす現代人を「ホモ・インドアラス(屋内人)」とし、家の中の種多様性が人の健康に大切であると触れています。なかでも日本の住宅は高い種多様性を有しているようであり、さらにそれが江戸時代を代表する種が住む家の多様性レベルであれば…消えゆくクモと日本の古民家に固有の価値が秘められていると感じずにはおれません。生き物と文化を共に守り、イヨグモの匂わす謎に満ちた過去の家の種多様性を解明する新しい世界に向けて、多くの方々と一緒に一歩を進めたいと願っております。世界的な昆虫の減少を、身近な家の虫で感じる人類の文明や環境維持に欠かせない役割を果たしている昆虫が、写真の通り世界ではこの30年ほどの間で80%近くが消えているという衝撃的なニュースをご存知ですか?(National Geographic Japan 2020.5) ▲ photo by David Liittschwager都会育ちのいきもの好きだった私はシナントロープを観察して育ち、90年代に動物の専門学校で野生生物の減少を知り衝撃を受けました。そののち、自身の研究から「江戸時代の家の中の種多様性」を、下記の写真の通り明らかにすることができました。(この中に現代では見られない生物がイヨグモ以外にも多くいます)▲江戸時代の古文書から出てきた「昔の家の虫」の一部。圧倒的な在来種数と個体数。その時にはすでに、日本の住宅は気密性と化学物質で快適という時代になっており、イヨグモのような「かつての家の虫」は超希少種となっていました。虫を専門としていても、激減した80年代からさらに江戸時代までさかのぼらないと減少を肌身で感じられませんでした。生物の減少はそれほど極めて「気づけない世界」です。たとえば、みなさまは小学生の頃見ていたはずのミノムシやバッタ、ミツバチを最近どれくらい見られましたか?手元の自然は地球とつながっています。未来のために、『様々な角度から昆虫の激滅を止めなければいけない』そう感じております。ついに来た?!「住のオーガニック」そもそも日本家屋は自然素材で作られた環境に優しいオーガニックのようなものですが、そこへ生物多様性を加えてみます。古民家の場合、木や土という有機物の古民家素材(化学物質の少ない時代に作られた貴重な素材)であるため、そこに長い年月住人と共に作り上げた豊かな微生物叢(マイクロバイオーム)が作られているはずです。家に入り感じる「ほっとする」秘密がそこに隠されているのかもしれません。家に命が住み着き、その「命」には住人の人体も含まれる、これぞまさしく「住のオーガニック(有機体)」です。 人を含んだ「生き物が生きていける空間とはなにか?」を考えさせられます。もし「江戸時代のような生活」を生物保護のために実践することができれば、シックハウスはもちろんのこと、近年急増している化学物質過敏症の方々のオアシス空間にもなれる可能性があります。このような社会問題に本プロジェクトならではのアプローチが可能です。※「家の中の種多様性」で語られる生物は、文化的価値を持つような古い物件にすまう昔ながらの生き物であり、すでにわたしたちが過去共生していた生物です。ご支援の使い方とねらいみなさまからのご支援は、・イヨグモと古民家に関するデータ(生態調査・化学物質調査・微生物調査等)収集の費用・調査期間の家賃・A-port手数料等に充てさせていただきます。今回のプロジェクトで集めたデータから下記の展開をねらいます。・幻の生物の文化を背景とした生態解明・保護前例を作りイヨグモ保護可能な入居者を募ったり、環境維持(賃貸継続)ができる活動につなげる・住のオーガニックに着目した古民家を残す改築方法の模索と実践への取り組み※もう一押しできるのであれば、文化的遺存種(文化と共に生息が危うくなっている種を意味する本研究での呼称)の保護に関するNPO法人を設立し、本物件を本拠地にしたいと考えています。▲イヨグモが現れた古民家ご用意できるリターン1千円:お礼のメール 3千円:お礼のしおり付きハガキ 1万円:お礼のしおり付きハガキ、メールでの支援者様限定研究報告、起案者研究ホームページ(データベース)へのお名前記載3万円:家の虫のアドバイザー(1年間何度でも)8万円:古文書昆蟲学の講演想定されるリスク・期間内で生物を相手にすることから、イヨグモに関してはデータの取得が絶対可能と言えません。・おおよそ問題ないと思われますが、ご近所の殺虫や防虫作業、建築作業等で調査が延長してしまう可能性がゼロではありません。薬剤を控えて頂くようにお知らせしていますが、あくまでご近所様のご理解と善意にお任せの中進めます。最後に「え、家の虫?」 「はい!家の虫こそです」 遠く大きな。でなく、身近な文化と小さな自然。これらは、ひとりひとりからこそ、意識できます。 難しいことではなく、ちょっとの知識とちょっとの寛容で戻ってくる命です。 今の時勢にやむなく手放すさなかの古民家に現れた幻の蜘蛛が、総殺菌時代に「多様性」という逆の糸を垂らしてきました。この糸の先にどんな世界があるのか、みなさまと共に進みたいと思っております。研究色の強い文面を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。 ▲イヨグモと同じ文化的遺存種のヤマトオサムシダマシ。無農薬の納屋を好む
住むとほっとする家から幻のいきものが現れました
本プロジェクトは、国も個人にも守れない「幻のクモ」を古民家文化と共に保護する前例を作る取り組みです。みなさまのご支援で本種の生息地である貴重な古民家を賃貸しながら科学データを集め、価値の発掘と保護・保全をめざします。
「家は生き物」という今までにない視点で古民家に迫る、基礎研究です。
共に消えゆく生物と文化を一緒に守りたい
初めまして、起案者の深川博美と申します。
私は、シナントロープ(一番身近な野生生物)の今昔を調べている在野の研究者です。昨年、京都市内の古民家(推定築年数百年以上、殺虫剤等無し、お隣は江戸時代創業の老舗味噌蔵)を引き払う最中、江戸時代に多くいて、現代では超希少種となった家屋性の「イヨグモ」を発見しました(京都初記録)。
▲江戸時代のイヨグモ
古民家とイヨグモは時の流れの中、解体や家庭用殺虫剤などでそれぞれ消えゆく存在です。
『古民家の消滅=生息地の消滅』にある今回のこのイヨグモは、古民家という文化的建物とその環境が大切な「生息地」であると同時に、文化が危機的な状況であることも示しています。
確かに、京都では古民家が急速にマンションやホテルに変わっており、まだ住むことのできる京町家ですら1日2件が取り壊されている計算で減っているそうです。
そこで、国の多様性研究機関に相談をしたところ「プライベート空間に生息する生物の保護の前例がありません」とのみでした。無理もないかと思いながらも不平等な種の保存を放っておけず、予定を超えて生息地である物件維持をしながら調査を続けましたが、個人財源の限界にうなだれたところで、「これは、多くの方々に生き物と古民家文化を共に守る提案をするタイミングなのではないか?」と考え至り、クラウドファンディングに踏み切りました。
みなさまのご支援で古民家を賃貸し、期間内で科学データを集め、できうる限界までこの世界の持つ価値を拾い上げさせていただけないでしょうか。
タイムリーに、この申請中「家は生態系」という書籍が出版されました。海外が事例ですが、この新しい時代、人生のほとんどを家屋で過ごす現代人を「ホモ・インドアラス(屋内人)」とし、家の中の種多様性が人の健康に大切であると触れています。なかでも日本の住宅は高い種多様性を有しているようであり、さらにそれが江戸時代を代表する種が住む家の多様性レベルであれば…消えゆくクモと日本の古民家に固有の価値が秘められていると感じずにはおれません。
生き物と文化を共に守り、イヨグモの匂わす謎に満ちた過去の家の種多様性を解明する新しい世界に向けて、多くの方々と一緒に一歩を進めたいと願っております。
世界的な昆虫の減少を、身近な家の虫で感じる
人類の文明や環境維持に欠かせない役割を果たしている昆虫が、写真の通り世界ではこの30年ほどの間で80%近くが消えているという衝撃的なニュースをご存知ですか?(National Geographic Japan 2020.5)
都会育ちのいきもの好きだった私はシナントロープを観察して育ち、90年代に動物の専門学校で野生生物の減少を知り衝撃を受けました。
そののち、自身の研究から「江戸時代の家の中の種多様性」を、下記の写真の通り明らかにすることができました。(この中に現代では見られない生物がイヨグモ以外にも多くいます)
その時にはすでに、日本の住宅は気密性と化学物質で快適という時代になっており、イヨグモのような「かつての家の虫」は超希少種となっていました。虫を専門としていても、激減した80年代からさらに江戸時代までさかのぼらないと減少を肌身で感じられませんでした。
生物の減少はそれほど極めて「気づけない世界」です。
たとえば、みなさまは小学生の頃見ていたはずのミノムシやバッタ、ミツバチを最近どれくらい見られましたか?
手元の自然は地球とつながっています。未来のために、『様々な角度から昆虫の激滅を止めなければいけない』そう感じております。
ついに来た?!「住のオーガニック」
そもそも日本家屋は自然素材で作られた環境に優しいオーガニックのようなものですが、そこへ生物多様性を加えてみます。
古民家の場合、木や土という有機物の古民家素材(化学物質の少ない時代に作られた貴重な素材)であるため、そこに長い年月住人と共に作り上げた豊かな微生物叢(マイクロバイオーム)が作られているはずです。家に入り感じる「ほっとする」秘密がそこに隠されているのかもしれません。家に命が住み着き、その「命」には住人の人体も含まれる、
これぞまさしく「住のオーガニック(有機体)」です。
人を含んだ「生き物が生きていける空間とはなにか?」を考えさせられます。もし「江戸時代のような生活」を生物保護のために実践することができれば、シックハウスはもちろんのこと、近年急増している化学物質過敏症の方々のオアシス空間にもなれる可能性があります。このような社会問題に本プロジェクトならではのアプローチが可能です。
※「家の中の種多様性」で語られる生物は、文化的価値を持つような古い物件にすまう昔ながらの生き物であり、すでにわたしたちが過去共生していた生物です。
ご支援の使い方とねらい
みなさまからのご支援は、
・イヨグモと古民家に関するデータ(生態調査・化学物質調査・微生物調査等)収集の費用
・調査期間の家賃
・A-port手数料
等に充てさせていただきます。
今回のプロジェクトで集めたデータから下記の展開をねらいます。
・幻の生物の文化を背景とした生態解明
・保護前例を作りイヨグモ保護可能な入居者を募ったり、環境維持(賃貸継続)ができる活動につなげる
・住のオーガニックに着目した古民家を残す改築方法の模索と実践への取り組み
※もう一押しできるのであれば、文化的遺存種(文化と共に生息が危うくなっている種を意味する本研究での呼称)の保護に関するNPO法人を設立し、本物件を本拠地にしたいと考えています。
▲イヨグモが現れた古民家
ご用意できるリターン
1千円:お礼のメール
3千円:お礼のしおり付きハガキ
1万円:お礼のしおり付きハガキ、メールでの支援者様限定研究報告、起案者研究ホームページ(データベース)へのお名前記載
3万円:家の虫のアドバイザー(1年間何度でも)
8万円:古文書昆蟲学の講演
想定されるリスク
・期間内で生物を相手にすることから、イヨグモに関してはデータの取得が絶対可能と言えません。
・おおよそ問題ないと思われますが、ご近所の殺虫や防虫作業、建築作業等で調査が延長してしまう可能性がゼロではありません。薬剤を控えて頂くようにお知らせしていますが、あくまでご近所様のご理解と善意にお任せの中進めます。
最後に
「え、家の虫?」
「はい!家の虫こそです」
遠く大きな。でなく、身近な文化と小さな自然。
これらは、ひとりひとりからこそ、意識できます。
難しいことではなく、ちょっとの知識とちょっとの寛容で戻ってくる命です。
今の時勢にやむなく手放すさなかの古民家に現れた幻の蜘蛛が、総殺菌時代に「多様性」という逆の糸を垂らしてきました。
この糸の先にどんな世界があるのか、みなさまと共に進みたいと思っております。
研究色の強い文面を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
▲イヨグモと同じ文化的遺存種のヤマトオサムシダマシ。無農薬の納屋を好む
支援期間終了
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支援者
43人
残り期間
0日
集まっている金額
414,500円
(達成) 目標金額:400,000円
達成率103%
2021年10月23日23:59に終了しました。
支援期間終了
起案者
深川博美
1,000円
【幻の生物】研究応援コース
リターン
ご支援のお礼のメール
調査活動の進捗ご報告
支援者の数 4人
支援期間終了
3,000円
【幻の生物】研究全力応援コース
リターン
お礼のしおり付き葉書
調査活動の進捗ご報告
支援者の数 14人
お届け予定:2021年8月
支援期間終了
10,000円
【幻の生物研究】調査内容の限定公開コース
リターン
お礼のしおり付き葉書
支援者様限定研究報告と、起案者研究ホームページ(データベース)へのお名前掲載
・研究報告はメールにてさせていただきます。
支援者の数 20人
お届け予定:2021年8月
支援期間終了
30,000円
家の虫のアドバイザー「虫退治ならぬ虫対峙」コース
リターン
疑問質問、防虫対策など、薬剤を使わないで家の虫との付き合い方を、元文化財IPM従事者が1年間何度でもアドバイスいたします。素朴な疑問が解決することうけあい!
・基本的にメールで行いますが訪問も可能です(エリアや回数は限定させていただきます)。
・一般住宅が対象ですが、大規模な施設についても可能な範囲で対応いたします。
支援者の数 5人
支援期間終了
80,000円
古文書昆虫学の講演コース
リターン
日本でここだけ!日本の家の虫の今昔と歴史を、語り部「もんじょこむし」を連れて楽しくお話しいたします。普段気になる家の虫の疑問にもお答えいたします。
・講演時間は1〜2時間の間で調節可能です。
・近畿圏外は別途交通費を支給願います。
・今回得られたデータを交える場合に備えて、講演可能時期は2021年月以降とさせていただきます。
・後援会はコロナ収束後でも可能です。
※詳細については、個別メールにてやりとりさせて頂きます。
支援者の数 0人
支援期間終了