海外のレースで結果を残しつづけ、地域も競技も盛り上げていきたい
地元・福島大学でトライアスロン部を立ち上げ
福島県出身の長正憲武(ながしょう・のりたけ)選手は、小学1年生のときに地元で開催されたトライアスロンのキッズ大会に出場しました。当時は、スイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(長距離走)の3種目からなるスポーツという認識だけで、結果は最下位。それでも、「面白かった」という気持ちが刻まれ、毎年、同じ大会に出続けます。そして、小学5年生のときにいまの指導者と出会い、本格的に競技を続ける決心をしました。
小学生のときに参加した地元のキッズ大会にて
中学3年生では、中学生の全国大会にあたる「オールキッズトライアスロン」でチャンピオンに輝きました。「中学校では陸上部に入り、トライアスロンと並行してやっていたんですが、どちらもなかなか結果が出ませんでした。高校でどちらを選択するか迷っていた時期に、この大会で優勝できたことが自信となり、トライアスロンに集中することを決めました」
小学生からお世話になっている指導者が福島大学の講師(現在は准教授)になったことを受け、長正選手も福島大学へ進学。トライアスロンに少しでも役立つようにと、スポーツ科学やスポーツ医学など、総合的にスポーツを学べる専攻を選びました。大学では、トライアスロン部も立ち上げ、主将を務めています。昨シーズンは、日本U23トライアスロン選手権で、3位に入賞。着実に実績を上げています。
「2020年の緊急事態宣言以降は部活動が制限され、一人でトレーニングをしなければならない時期が長く、部の仲間と練習できなかった寂しさがありました。でも、その期間を自分の課題にしっかり向き合える時間とプラスに捉え、毎日計画を立ててトレーニングをしてきたことが形となり、U23の選手権では満足のいくレースができました」
地元貢献ができるスポーツのあり方を見つけていきたい
明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」のことも、信頼する指導者に教えてもらい、「生まれ育った大好きな福島にスポーツで貢献できる点に魅力を感じました」と語ります。
「小学生からずっとお世話になっているその指導者は、私の通う大学でスポーツ社会学を教えている准教授です。スポーツを通じて地域の社会貢献を活発に行なっている先生の影響で、自分のためだけに競技をするよりもまわりに貢献して競技をすることが、アスリートとして、また一人の社会人としても、より価値が生まれると考えるようになったんです。大学卒業後も競技を続けていくうえで、地元の福島に貢献できる機会がないかと思っていたところ、まさに考えていたことができる『地元アスリート応援プログラム』を知り、共感しました」
2020年の日本トライアスロン選手権にて
自己実現や自分の喜びのためにだけではなく、より多くの地元の人に、トライアスロンという競技の魅力を知ってもらい、地域を活性化させたいというのが、長正選手のイメージするスポーツを通じた地元貢献です。
「メジャースポーツだと、プロになって活躍を見せるというひとつの形がありますが、トライアスロンはまだまだマイナースポーツ。なので、地域貢献をすることで競技自体の認知度を広げつつ地域も競技も盛り上げていきたいと、福島の先輩たちともよく話しています。具体的には、地元で大会やイベントを開催することがひとつ。あとは、競技を通じて子どもたちと交流する場を設けて、子どもたちを元気にすることで、地域を活気づけていきたいとも思っています」
自然豊かな福島は最高のフィールド
長正選手が、地元で競技を続けている理由は、自然豊かな福島がトライアスロンのトレーニングをするにも最高の場所だと感じているからです。
「福島には山も海もあって、自然のなかでレースが行われるトライアスロンの実践的な練習をするのにとても適しています。コロナ禍で、一人で練習していたときは、1日中自転車に乗って県内のいろいろなところでトレーニングを兼ねて巡り、知らなかった魅力や素晴らしい景色に出会うことができました」
そのときに見つけたお気に入りの場所が、磐梯朝日国立公園の一部である浄土平でした。
「一気に標高が1500mくらい上がるので、自転車を漕(こ)ぐのは辛(つら)いんですが(笑)、景色が開けたところにたどり着くと、まるで海外にいるかのような壮大な景色が広がります。目的地で待っている福島の景色は、キツいトレーニングをこなすモチベーションになっていますね」
福島で活動を続け、復興の手助けになりたい
長正選手が、生まれ育った福島を離れることを余儀なくされた出来事がありました。2011年に起きた東日本大震災です。当時小学5年生だった長正選手は、本格的にトライアスロンに取り組もうとしていた矢先でしたが、山形県に避難しました。
「大学でスポーツを学ぶなかで、小学5年生から中学1年生の期間というのは、スポーツをすることで幅広い能力が高まる時期であることを知りました。最も活発に動けたはずの時期に行動が制限され、自由に動ける場所を奪われてしまったことは、自身への影響も大きかったのではないかと感じます。しかし、震災がなければ、ここまで地元について考えたり、思いが強くなったりすることもなかったかもしれません。もしかしたら東京の大学に進学していたかもしれません。だからこそこの福島でトライアスロンを続けていきたいですし、僕がトライアスロンで地元を元気づけて少しでも復興の手助けになれたらと思っています」
自分のようにトライアスロン好きな子どもが増えるような活動をしたい
スランプで再確認した、トライアスロンへの強い思い
昨シーズンが終わった直後、膝(ひざ)に炎症を起こし、思うようにトレーニングを行なうことができませんでした。部活動も制限され、コロナ禍で大会が開催されるかもわからない状況で精神的にも苦しみ、競技人生で初めて試練のときを味わいました。
「膝の炎症が回復する見通しが全く立たず、なかなかトレーニングを再開させることが出来なかったため、トライアスロンをやる目的を失うほどの危機感を覚え、いったんトライアスロンから離れ、考えないでいようとしていました。なのに、自然とトライアスロンのことを考えている自分がいたんです。やっぱりトライアスロンがしたいんだ。その気持ちを再確認できました。今シーズンの目標は、10月の日本選手権で5位以内に入ること。まだ時間があるので、しっかり照準を合わせて、目標を達成したいです」
目標に向かって取り組んでいるのは、筋力アップを主としたフィジカルの強化。また、スイム、バイク、ランの3種目のうち、自転車が強みになるように磨いていくつもりです。
「僕はどちらかというと3種目バランスよくできるタイプなんですが、それは裏を返すと、特化した武器がないということにもなります。尊敬する野球のダルビッシュ有選手が、熱心に変化球に対して取り組んだように、僕もひとつ秀でた種目を見つけたいです。今シーズン後半は海外でのレースにも出場する予定なので、自分の強みを身に着けたうえで、『地元アスリート応援プログラム』を活用させていただき、結果を残したいと考えています」
長正選手が武器にしようとしているバイクは、自転車そのものの価格もけっして安くありません。「いま使っているレース用のバイクは約120万円で、メンテナンスや消耗したパーツの交換などで、1台維持するのに1年で約20万円かかります。クラウドファンディングで集まった資金は、来年度バイクを買い替えるタイミングでも、使わせていただきたいと思っています」
(取材・制作:4years.編集部)
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海外のレースで結果を残しつづけ、地域も競技も盛り上げていきたい地元・福島大学でトライアスロン部を立ち上げ 福島県出身の長正憲武(ながしょう・のりたけ)選手は、小学1年生のときに地元で開催されたトライアスロンのキッズ大会に出場しました。当時は、スイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(長距離走)の3種目からなるスポーツという認識だけで、結果は最下位。それでも、「面白かった」という気持ちが刻まれ、毎年、同じ大会に出続けます。そして、小学5年生のときにいまの指導者と出会い、本格的に競技を続ける決心をしました。 小学生のときに参加した地元のキッズ大会にて 中学3年生では、中学生の全国大会にあたる「オールキッズトライアスロン」でチャンピオンに輝きました。「中学校では陸上部に入り、トライアスロンと並行してやっていたんですが、どちらもなかなか結果が出ませんでした。高校でどちらを選択するか迷っていた時期に、この大会で優勝できたことが自信となり、トライアスロンに集中することを決めました」 小学生からお世話になっている指導者が福島大学の講師(現在は准教授)になったことを受け、長正選手も福島大学へ進学。トライアスロンに少しでも役立つようにと、スポーツ科学やスポーツ医学など、総合的にスポーツを学べる専攻を選びました。大学では、トライアスロン部も立ち上げ、主将を務めています。昨シーズンは、日本U23トライアスロン選手権で、3位に入賞。着実に実績を上げています。 「2020年の緊急事態宣言以降は部活動が制限され、一人でトレーニングをしなければならない時期が長く、部の仲間と練習できなかった寂しさがありました。でも、その期間を自分の課題にしっかり向き合える時間とプラスに捉え、毎日計画を立ててトレーニングをしてきたことが形となり、U23の選手権では満足のいくレースができました」 地元貢献ができるスポーツのあり方を見つけていきたい明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」のことも、信頼する指導者に教えてもらい、「生まれ育った大好きな福島にスポーツで貢献できる点に魅力を感じました」と語ります。 「小学生からずっとお世話になっているその指導者は、私の通う大学でスポーツ社会学を教えている准教授です。スポーツを通じて地域の社会貢献を活発に行なっている先生の影響で、自分のためだけに競技をするよりもまわりに貢献して競技をすることが、アスリートとして、また一人の社会人としても、より価値が生まれると考えるようになったんです。大学卒業後も競技を続けていくうえで、地元の福島に貢献できる機会がないかと思っていたところ、まさに考えていたことができる『地元アスリート応援プログラム』を知り、共感しました」 2020年の日本トライアスロン選手権にて 自己実現や自分の喜びのためにだけではなく、より多くの地元の人に、トライアスロンという競技の魅力を知ってもらい、地域を活性化させたいというのが、長正選手のイメージするスポーツを通じた地元貢献です。 「メジャースポーツだと、プロになって活躍を見せるというひとつの形がありますが、トライアスロンはまだまだマイナースポーツ。なので、地域貢献をすることで競技自体の認知度を広げつつ地域も競技も盛り上げていきたいと、福島の先輩たちともよく話しています。具体的には、地元で大会やイベントを開催することがひとつ。あとは、競技を通じて子どもたちと交流する場を設けて、子どもたちを元気にすることで、地域を活気づけていきたいとも思っています」 自然豊かな福島は最高のフィールド長正選手が、地元で競技を続けている理由は、自然豊かな福島がトライアスロンのトレーニングをするにも最高の場所だと感じているからです。 「福島には山も海もあって、自然のなかでレースが行われるトライアスロンの実践的な練習をするのにとても適しています。コロナ禍で、一人で練習していたときは、1日中自転車に乗って県内のいろいろなところでトレーニングを兼ねて巡り、知らなかった魅力や素晴らしい景色に出会うことができました」 そのときに見つけたお気に入りの場所が、磐梯朝日国立公園の一部である浄土平でした。 「一気に標高が1500mくらい上がるので、自転車を漕(こ)ぐのは辛(つら)いんですが(笑)、景色が開けたところにたどり着くと、まるで海外にいるかのような壮大な景色が広がります。目的地で待っている福島の景色は、キツいトレーニングをこなすモチベーションになっていますね」 福島で活動を続け、復興の手助けになりたい長正選手が、生まれ育った福島を離れることを余儀なくされた出来事がありました。2011年に起きた東日本大震災です。当時小学5年生だった長正選手は、本格的にトライアスロンに取り組もうとしていた矢先でしたが、山形県に避難しました。 「大学でスポーツを学ぶなかで、小学5年生から中学1年生の期間というのは、スポーツをすることで幅広い能力が高まる時期であることを知りました。最も活発に動けたはずの時期に行動が制限され、自由に動ける場所を奪われてしまったことは、自身への影響も大きかったのではないかと感じます。しかし、震災がなければ、ここまで地元について考えたり、思いが強くなったりすることもなかったかもしれません。もしかしたら東京の大学に進学していたかもしれません。だからこそこの福島でトライアスロンを続けていきたいですし、僕がトライアスロンで地元を元気づけて少しでも復興の手助けになれたらと思っています」 自分のようにトライアスロン好きな子どもが増えるような活動をしたい スランプで再確認した、トライアスロンへの強い思い昨シーズンが終わった直後、膝(ひざ)に炎症を起こし、思うようにトレーニングを行なうことができませんでした。部活動も制限され、コロナ禍で大会が開催されるかもわからない状況で精神的にも苦しみ、競技人生で初めて試練のときを味わいました。 「膝の炎症が回復する見通しが全く立たず、なかなかトレーニングを再開させることが出来なかったため、トライアスロンをやる目的を失うほどの危機感を覚え、いったんトライアスロンから離れ、考えないでいようとしていました。なのに、自然とトライアスロンのことを考えている自分がいたんです。やっぱりトライアスロンがしたいんだ。その気持ちを再確認できました。今シーズンの目標は、10月の日本選手権で5位以内に入ること。まだ時間があるので、しっかり照準を合わせて、目標を達成したいです」 目標に向かって取り組んでいるのは、筋力アップを主としたフィジカルの強化。また、スイム、バイク、ランの3種目のうち、自転車が強みになるように磨いていくつもりです。 「僕はどちらかというと3種目バランスよくできるタイプなんですが、それは裏を返すと、特化した武器がないということにもなります。尊敬する野球のダルビッシュ有選手が、熱心に変化球に対して取り組んだように、僕もひとつ秀でた種目を見つけたいです。今シーズン後半は海外でのレースにも出場する予定なので、自分の強みを身に着けたうえで、『地元アスリート応援プログラム』を活用させていただき、結果を残したいと考えています」 長正選手が武器にしようとしているバイクは、自転車そのものの価格もけっして安くありません。「いま使っているレース用のバイクは約120万円で、メンテナンスや消耗したパーツの交換などで、1台維持するのに1年で約20万円かかります。クラウドファンディングで集まった資金は、来年度バイクを買い替えるタイミングでも、使わせていただきたいと思っています」 (取材・制作:4years.編集部)
海外のレースで結果を残しつづけ、地域も競技も盛り上げていきたい
地元・福島大学でトライアスロン部を立ち上げ
福島県出身の長正憲武(ながしょう・のりたけ)選手は、小学1年生のときに地元で開催されたトライアスロンのキッズ大会に出場しました。当時は、スイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(長距離走)の3種目からなるスポーツという認識だけで、結果は最下位。それでも、「面白かった」という気持ちが刻まれ、毎年、同じ大会に出続けます。そして、小学5年生のときにいまの指導者と出会い、本格的に競技を続ける決心をしました。
中学3年生では、中学生の全国大会にあたる「オールキッズトライアスロン」でチャンピオンに輝きました。「中学校では陸上部に入り、トライアスロンと並行してやっていたんですが、どちらもなかなか結果が出ませんでした。高校でどちらを選択するか迷っていた時期に、この大会で優勝できたことが自信となり、トライアスロンに集中することを決めました」
小学生からお世話になっている指導者が福島大学の講師(現在は准教授)になったことを受け、長正選手も福島大学へ進学。トライアスロンに少しでも役立つようにと、スポーツ科学やスポーツ医学など、総合的にスポーツを学べる専攻を選びました。大学では、トライアスロン部も立ち上げ、主将を務めています。昨シーズンは、日本U23トライアスロン選手権で、3位に入賞。着実に実績を上げています。
「2020年の緊急事態宣言以降は部活動が制限され、一人でトレーニングをしなければならない時期が長く、部の仲間と練習できなかった寂しさがありました。でも、その期間を自分の課題にしっかり向き合える時間とプラスに捉え、毎日計画を立ててトレーニングをしてきたことが形となり、U23の選手権では満足のいくレースができました」
地元貢献ができるスポーツのあり方を見つけていきたい
明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」のことも、信頼する指導者に教えてもらい、「生まれ育った大好きな福島にスポーツで貢献できる点に魅力を感じました」と語ります。
「小学生からずっとお世話になっているその指導者は、私の通う大学でスポーツ社会学を教えている准教授です。スポーツを通じて地域の社会貢献を活発に行なっている先生の影響で、自分のためだけに競技をするよりもまわりに貢献して競技をすることが、アスリートとして、また一人の社会人としても、より価値が生まれると考えるようになったんです。大学卒業後も競技を続けていくうえで、地元の福島に貢献できる機会がないかと思っていたところ、まさに考えていたことができる『地元アスリート応援プログラム』を知り、共感しました」
自己実現や自分の喜びのためにだけではなく、より多くの地元の人に、トライアスロンという競技の魅力を知ってもらい、地域を活性化させたいというのが、長正選手のイメージするスポーツを通じた地元貢献です。
「メジャースポーツだと、プロになって活躍を見せるというひとつの形がありますが、トライアスロンはまだまだマイナースポーツ。なので、地域貢献をすることで競技自体の認知度を広げつつ地域も競技も盛り上げていきたいと、福島の先輩たちともよく話しています。具体的には、地元で大会やイベントを開催することがひとつ。あとは、競技を通じて子どもたちと交流する場を設けて、子どもたちを元気にすることで、地域を活気づけていきたいとも思っています」
自然豊かな福島は最高のフィールド
長正選手が、地元で競技を続けている理由は、自然豊かな福島がトライアスロンのトレーニングをするにも最高の場所だと感じているからです。
「福島には山も海もあって、自然のなかでレースが行われるトライアスロンの実践的な練習をするのにとても適しています。コロナ禍で、一人で練習していたときは、1日中自転車に乗って県内のいろいろなところでトレーニングを兼ねて巡り、知らなかった魅力や素晴らしい景色に出会うことができました」
そのときに見つけたお気に入りの場所が、磐梯朝日国立公園の一部である浄土平でした。
「一気に標高が1500mくらい上がるので、自転車を漕(こ)ぐのは辛(つら)いんですが(笑)、景色が開けたところにたどり着くと、まるで海外にいるかのような壮大な景色が広がります。目的地で待っている福島の景色は、キツいトレーニングをこなすモチベーションになっていますね」
福島で活動を続け、復興の手助けになりたい
長正選手が、生まれ育った福島を離れることを余儀なくされた出来事がありました。2011年に起きた東日本大震災です。当時小学5年生だった長正選手は、本格的にトライアスロンに取り組もうとしていた矢先でしたが、山形県に避難しました。
「大学でスポーツを学ぶなかで、小学5年生から中学1年生の期間というのは、スポーツをすることで幅広い能力が高まる時期であることを知りました。最も活発に動けたはずの時期に行動が制限され、自由に動ける場所を奪われてしまったことは、自身への影響も大きかったのではないかと感じます。しかし、震災がなければ、ここまで地元について考えたり、思いが強くなったりすることもなかったかもしれません。もしかしたら東京の大学に進学していたかもしれません。だからこそこの福島でトライアスロンを続けていきたいですし、僕がトライアスロンで地元を元気づけて少しでも復興の手助けになれたらと思っています」
スランプで再確認した、トライアスロンへの強い思い
昨シーズンが終わった直後、膝(ひざ)に炎症を起こし、思うようにトレーニングを行なうことができませんでした。部活動も制限され、コロナ禍で大会が開催されるかもわからない状況で精神的にも苦しみ、競技人生で初めて試練のときを味わいました。
「膝の炎症が回復する見通しが全く立たず、なかなかトレーニングを再開させることが出来なかったため、トライアスロンをやる目的を失うほどの危機感を覚え、いったんトライアスロンから離れ、考えないでいようとしていました。なのに、自然とトライアスロンのことを考えている自分がいたんです。やっぱりトライアスロンがしたいんだ。その気持ちを再確認できました。今シーズンの目標は、10月の日本選手権で5位以内に入ること。まだ時間があるので、しっかり照準を合わせて、目標を達成したいです」
目標に向かって取り組んでいるのは、筋力アップを主としたフィジカルの強化。また、スイム、バイク、ランの3種目のうち、自転車が強みになるように磨いていくつもりです。
「僕はどちらかというと3種目バランスよくできるタイプなんですが、それは裏を返すと、特化した武器がないということにもなります。尊敬する野球のダルビッシュ有選手が、熱心に変化球に対して取り組んだように、僕もひとつ秀でた種目を見つけたいです。今シーズン後半は海外でのレースにも出場する予定なので、自分の強みを身に着けたうえで、『地元アスリート応援プログラム』を活用させていただき、結果を残したいと考えています」
長正選手が武器にしようとしているバイクは、自転車そのものの価格もけっして安くありません。「いま使っているレース用のバイクは約120万円で、メンテナンスや消耗したパーツの交換などで、1台維持するのに1年で約20万円かかります。クラウドファンディングで集まった資金は、来年度バイクを買い替えるタイミングでも、使わせていただきたいと思っています」
(取材・制作:4years.編集部)
支援期間終了
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最新のプロジェクト情報をお届けします。
支援者
25人
残り期間
0日
集まっている金額
294,000円
目標金額:600,000円
達成率49%
2022年02月28日23:59に終了しました。
支援期間終了
起案者
長正憲武(明治安田生命・地元アスリート応援プログラム2021)
当制度を通じて、出身地や活動拠点地域など、サポートを受ける「地元」に対して貢献したいというアスリートの活動を支援します。
1,000円
お礼のメール
リターン
感謝の気持ちを込めて、お礼のメールをお送りします。
支援者の数 6人
支援期間終了
5,000円
お礼のお手紙
リターン
感謝の気持ちを込めて、お礼のお手紙をお送りします。
支援者の数 2人
お届け予定:2022年4月
支援期間終了
10,000円
サイン色紙+お礼のお手紙
リターン
感謝の気持ちを込めて、選手直筆のサイン色紙とお礼のお手紙をお送りします。
支援者の数 8人
お届け予定:2022年4月
支援期間終了
20,000円
サイン色紙+お礼のお手紙+オリジナルステッカー
リターン
感謝の気持ちを込めて、選手直筆のサイン色紙とお礼のお手紙、プロジェクトのオリジナルステッカーをお送りします。
支援者の数 9人
お届け予定:2022年4月
支援期間終了