トライアスロンで福島から世界へと羽ばたく
2年後の世界大会に出場し、6年後にはメダルを獲得する!
スイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(長距離走)の3種目からなる過酷な耐久スポーツ、トライアスロンの魅力に小学1年の頃からハマり、いつしか競技の道へ。やがて、日本トライアスロン界の次代を担う選手へと成長を遂げます。それが、福島県出身の長正憲武(ながしょう・のりたけ)選手です。2022年春、地元の福島大学を卒業した長正選手は、フリーの立場で懸命に目標の実現に向けて努力する毎日を送っています。目標とは、もちろん世界最高峰のスポーツ大会です。
「2024 年の大会に出場し、2028年の大会でメダルを獲得するのが最大の目標です」
小学生のときに参加した地元のキッズ大会にて
長正選手が初めてトライアスロンに触れたのは、小学1年生のとき。地元で開催されたキッズ大会に出場しました。結果は最下位でしたが、「面白かった」という気持ちが刻まれ、その後、本格的に競技を続ける決心をしました。
中学3年生の時に、中学生の全国大会にあたる「オールキッズトライアスロン」でチャンピオンに。その後も着々と実績を積み上げ、福島大学に進学後はトライアスロンに少しでも役立つようにと、総合的にスポーツを学べる専攻を選ぶなど、自身の競技力向上に取り組んできました。2020シーズンには、日本U23トライアスロン選手権で3位に入賞。着実に実績を上げています。
ただ、2021シーズンの最大の目標としていた「日本選手権で5位以内に入ること」は叶いませんでした。「結果としては5位に届きそうな9位でした。5位に入るだけの力をつけることができなかったのが課題として残りました」
2022シーズン前半は世界各地の大会を転戦
日本選手権で目標としていた5位に入れなかった原因についてこう分析します。
「シーズンの前半は、コロナ禍で大会に出られずトレーニングに集中した結果、パフォーマンスは確実に上がったものの、それを継続して行なうだけのフィジカルが上がってこなかったという印象です。そこで、今は体のエンジンを大きくしていくようなトレーニング、筋肉を大きくし、さらに基本的な身体の使い方であったり、筋肉を動かす脳からの指令を発達させていったりするようなトレーニングを行なっています」
長正選手は基本的に細身で、持久力トレーニングをすると痩せていってしまう体質だといい、耐久力が大事な競技である一方で、トップレベルともなると、力強く大地を蹴り、水をかき、ペダルを回していくフィジカルの強さも求められるのでしょう。
「2022シーズンの最大の目標が、10月に宮崎で開催されるワールドカップに出場することです。このレースより上の格式を持つ大会に出場しないと、目標の舞台の出場資格を得られません。そのためには、まず国際大会に出場してポイントを獲得し、世界ランキングを上げる必要があります。シーズン前半は、世界各地で開催される大陸別カップを転戦し、多くのポイントを獲得します。そして10月に初めてとなるワールドカップに出場し、より高いレベルでの実戦経験を積みたいと思います」
4月20日現在で、長正選手の世界ランキングは408位。ワールドカップに出場するには、9月までに300位以内に入らなくてはなりません。2022シーズン前半は、長正選手にとって試練が続きそうです。
地元貢献ができるスポーツのあり方を見つけていきたい
明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」のことは、信頼する指導者に教えてもらい、「生まれ育った大好きな福島にスポーツで貢献できる点に魅力を感じました」と語ります。
「小学生からずっとお世話になっているその指導者は、私の通っていた大学でスポーツ社会学を教えている准教授です。スポーツを通じて地域の社会貢献を活発に行なっている先生の影響で、自分のためだけに競技をするよりもまわりに貢献して競技をすることが、アスリートとして、また一人の社会人としても、より価値が生まれると考えるようになったんです。大学卒業後も競技を続けていくうえで、地元の福島に貢献できる機会がないかと思っていたところ、まさに考えていたことができる『地元アスリート応援プログラム』を知り、共感しました」
2020年の日本トライアスロン選手権にて
自己実現や自分の喜びのためにだけではなく、より多くの地元の人に、トライアスロンという競技の魅力を知ってもらい、地域を活性化させたいというのが、長正選手のイメージするスポーツを通じた地元貢献です。
「メジャースポーツだと、プロになって活躍を見せるというひとつの形がありますが、トライアスロンはまだまだマイナースポーツ。なので、地域貢献をすることで競技自体の認知度を広げつつ地域も競技も盛り上げていきたいと、福島の先輩たちともよく話しています。具体的には、地元で大会やイベントを開催することなどがあげられますが、今の状況ではなかなか行動に移すことも難しいので、まずは県内で開催されるトライアスロンのレースで優勝することで、自分の活動を発信し、国体や日本選手権で表彰台に上がることで、地元を勇気づけられたらと思っています」
福島で活動を続け、復興の手助けになりたい
長正選手が、生まれ育った福島を離れることを余儀なくされた出来事がありました。2011年に起きた東日本大震災です。当時小学5年生だった長正選手は、本格的にトライアスロンに取り組もうとしていた矢先でしたが、山形県に避難しました。
「大学でスポーツを学ぶなかで、小学5年生から中学1年生の期間というのは、スポーツをすることで幅広い能力が高まる時期であることを知りました。最も活発に動けたはずの時期に行動が制限され、自由に動ける場所を奪われてしまったことは、自身への影響も大きかったのではないかと感じます。しかし、震災がなければ、ここまで地元について考えたり、思いが強くなったりすることもなかったかもしれません。もしかしたら東京の大学に進学していたかもしれません。だからこそこの福島でトライアスロンを続けていきたいですし、僕がトライアスロンで地元を元気づけて少しでも復興の手助けになれたらと思っています」
自分のようにトライアスロン好きな子どもが増えるような活動をしたい
クラウドファンディングの支援により、フィジカルを強化
2020年シーズンに膝(ひざ)に炎症を起こし、思うようにトレーニングを行なうことができない時期がありました。部活動も制限され、コロナ禍で大会が開催されるかもわからない状況で精神的にも苦しみ、競技人生で初めて試練のときを味わいました。
「膝の炎症が回復する見通しが全く立たず、なかなかトレーニングを再開させることが出来なかったため、トライアスロンをやる目的を失うほどの危機感を覚え、いったんトライアスロンから離れ、考えないでいようとしていました。なのに、自然とトライアスロンのことを考えている自分がいたんです。やっぱりトライアスロンがしたいんだ。その気持ちを再確認できました」
今はケガも完治し、再発もないとのことで、コンディションとしては悪くないようです。目標とするワールドカップ出場に向け、まずは海外での大会参加で着実に結果を残していくことが必要です。
「海外で結果を残していくためには、もちろん3種目すべてでレベルアップすることが大事ですが、一番足りないのがフィジカルです。そこで、明治安田生命様や、昨年度のクラウドファンディングによる支援金を活用して、パーソナルトレーナーの方にフィジカルを指導してもらっています。おかげでフィジカル面に関しても、集中して強化ができています」
長正選手は、このトレーナーのことも含め、クラウドファンディングでの支援に大きく勇気づけられたと言います。
「昨年1年間支援していただいたおかげで、これまでだと金銭的な面で迷っていたことも、一歩踏み出してやってみることができました。様々なチャレンジをしていくなかで、選択肢が増えるというのは、本当に大切なことです。その一歩を踏み出す原動力となったことに、感謝しています」
大学を卒業し、フリーの立場で闘っている長正選手への支援は、確実に力となっています。
(取材・制作:4years.編集部)
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トライアスロンで福島から世界へと羽ばたく 2年後の世界大会に出場し、6年後にはメダルを獲得する! スイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(長距離走)の3種目からなる過酷な耐久スポーツ、トライアスロンの魅力に小学1年の頃からハマり、いつしか競技の道へ。やがて、日本トライアスロン界の次代を担う選手へと成長を遂げます。それが、福島県出身の長正憲武(ながしょう・のりたけ)選手です。2022年春、地元の福島大学を卒業した長正選手は、フリーの立場で懸命に目標の実現に向けて努力する毎日を送っています。目標とは、もちろん世界最高峰のスポーツ大会です。 「2024 年の大会に出場し、2028年の大会でメダルを獲得するのが最大の目標です」 小学生のときに参加した地元のキッズ大会にて 長正選手が初めてトライアスロンに触れたのは、小学1年生のとき。地元で開催されたキッズ大会に出場しました。結果は最下位でしたが、「面白かった」という気持ちが刻まれ、その後、本格的に競技を続ける決心をしました。 中学3年生の時に、中学生の全国大会にあたる「オールキッズトライアスロン」でチャンピオンに。その後も着々と実績を積み上げ、福島大学に進学後はトライアスロンに少しでも役立つようにと、総合的にスポーツを学べる専攻を選ぶなど、自身の競技力向上に取り組んできました。2020シーズンには、日本U23トライアスロン選手権で3位に入賞。着実に実績を上げています。 ただ、2021シーズンの最大の目標としていた「日本選手権で5位以内に入ること」は叶いませんでした。「結果としては5位に届きそうな9位でした。5位に入るだけの力をつけることができなかったのが課題として残りました」 2022シーズン前半は世界各地の大会を転戦 日本選手権で目標としていた5位に入れなかった原因についてこう分析します。 「シーズンの前半は、コロナ禍で大会に出られずトレーニングに集中した結果、パフォーマンスは確実に上がったものの、それを継続して行なうだけのフィジカルが上がってこなかったという印象です。そこで、今は体のエンジンを大きくしていくようなトレーニング、筋肉を大きくし、さらに基本的な身体の使い方であったり、筋肉を動かす脳からの指令を発達させていったりするようなトレーニングを行なっています」 長正選手は基本的に細身で、持久力トレーニングをすると痩せていってしまう体質だといい、耐久力が大事な競技である一方で、トップレベルともなると、力強く大地を蹴り、水をかき、ペダルを回していくフィジカルの強さも求められるのでしょう。 「2022シーズンの最大の目標が、10月に宮崎で開催されるワールドカップに出場することです。このレースより上の格式を持つ大会に出場しないと、目標の舞台の出場資格を得られません。そのためには、まず国際大会に出場してポイントを獲得し、世界ランキングを上げる必要があります。シーズン前半は、世界各地で開催される大陸別カップを転戦し、多くのポイントを獲得します。そして10月に初めてとなるワールドカップに出場し、より高いレベルでの実戦経験を積みたいと思います」 4月20日現在で、長正選手の世界ランキングは408位。ワールドカップに出場するには、9月までに300位以内に入らなくてはなりません。2022シーズン前半は、長正選手にとって試練が続きそうです。 地元貢献ができるスポーツのあり方を見つけていきたい 明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」のことは、信頼する指導者に教えてもらい、「生まれ育った大好きな福島にスポーツで貢献できる点に魅力を感じました」と語ります。 「小学生からずっとお世話になっているその指導者は、私の通っていた大学でスポーツ社会学を教えている准教授です。スポーツを通じて地域の社会貢献を活発に行なっている先生の影響で、自分のためだけに競技をするよりもまわりに貢献して競技をすることが、アスリートとして、また一人の社会人としても、より価値が生まれると考えるようになったんです。大学卒業後も競技を続けていくうえで、地元の福島に貢献できる機会がないかと思っていたところ、まさに考えていたことができる『地元アスリート応援プログラム』を知り、共感しました」 2020年の日本トライアスロン選手権にて 自己実現や自分の喜びのためにだけではなく、より多くの地元の人に、トライアスロンという競技の魅力を知ってもらい、地域を活性化させたいというのが、長正選手のイメージするスポーツを通じた地元貢献です。 「メジャースポーツだと、プロになって活躍を見せるというひとつの形がありますが、トライアスロンはまだまだマイナースポーツ。なので、地域貢献をすることで競技自体の認知度を広げつつ地域も競技も盛り上げていきたいと、福島の先輩たちともよく話しています。具体的には、地元で大会やイベントを開催することなどがあげられますが、今の状況ではなかなか行動に移すことも難しいので、まずは県内で開催されるトライアスロンのレースで優勝することで、自分の活動を発信し、国体や日本選手権で表彰台に上がることで、地元を勇気づけられたらと思っています」 福島で活動を続け、復興の手助けになりたい 長正選手が、生まれ育った福島を離れることを余儀なくされた出来事がありました。2011年に起きた東日本大震災です。当時小学5年生だった長正選手は、本格的にトライアスロンに取り組もうとしていた矢先でしたが、山形県に避難しました。 「大学でスポーツを学ぶなかで、小学5年生から中学1年生の期間というのは、スポーツをすることで幅広い能力が高まる時期であることを知りました。最も活発に動けたはずの時期に行動が制限され、自由に動ける場所を奪われてしまったことは、自身への影響も大きかったのではないかと感じます。しかし、震災がなければ、ここまで地元について考えたり、思いが強くなったりすることもなかったかもしれません。もしかしたら東京の大学に進学していたかもしれません。だからこそこの福島でトライアスロンを続けていきたいですし、僕がトライアスロンで地元を元気づけて少しでも復興の手助けになれたらと思っています」 自分のようにトライアスロン好きな子どもが増えるような活動をしたい クラウドファンディングの支援により、フィジカルを強化 2020年シーズンに膝(ひざ)に炎症を起こし、思うようにトレーニングを行なうことができない時期がありました。部活動も制限され、コロナ禍で大会が開催されるかもわからない状況で精神的にも苦しみ、競技人生で初めて試練のときを味わいました。 「膝の炎症が回復する見通しが全く立たず、なかなかトレーニングを再開させることが出来なかったため、トライアスロンをやる目的を失うほどの危機感を覚え、いったんトライアスロンから離れ、考えないでいようとしていました。なのに、自然とトライアスロンのことを考えている自分がいたんです。やっぱりトライアスロンがしたいんだ。その気持ちを再確認できました」 今はケガも完治し、再発もないとのことで、コンディションとしては悪くないようです。目標とするワールドカップ出場に向け、まずは海外での大会参加で着実に結果を残していくことが必要です。 「海外で結果を残していくためには、もちろん3種目すべてでレベルアップすることが大事ですが、一番足りないのがフィジカルです。そこで、明治安田生命様や、昨年度のクラウドファンディングによる支援金を活用して、パーソナルトレーナーの方にフィジカルを指導してもらっています。おかげでフィジカル面に関しても、集中して強化ができています」 長正選手は、このトレーナーのことも含め、クラウドファンディングでの支援に大きく勇気づけられたと言います。 「昨年1年間支援していただいたおかげで、これまでだと金銭的な面で迷っていたことも、一歩踏み出してやってみることができました。様々なチャレンジをしていくなかで、選択肢が増えるというのは、本当に大切なことです。その一歩を踏み出す原動力となったことに、感謝しています」 大学を卒業し、フリーの立場で闘っている長正選手への支援は、確実に力となっています。 (取材・制作:4years.編集部)
トライアスロンで福島から世界へと羽ばたく
2年後の世界大会に出場し、6年後にはメダルを獲得する!
スイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(長距離走)の3種目からなる過酷な耐久スポーツ、トライアスロンの魅力に小学1年の頃からハマり、いつしか競技の道へ。やがて、日本トライアスロン界の次代を担う選手へと成長を遂げます。それが、福島県出身の長正憲武(ながしょう・のりたけ)選手です。2022年春、地元の福島大学を卒業した長正選手は、フリーの立場で懸命に目標の実現に向けて努力する毎日を送っています。目標とは、もちろん世界最高峰のスポーツ大会です。
「2024 年の大会に出場し、2028年の大会でメダルを獲得するのが最大の目標です」
小学生のときに参加した地元のキッズ大会にて
長正選手が初めてトライアスロンに触れたのは、小学1年生のとき。地元で開催されたキッズ大会に出場しました。結果は最下位でしたが、「面白かった」という気持ちが刻まれ、その後、本格的に競技を続ける決心をしました。
中学3年生の時に、中学生の全国大会にあたる「オールキッズトライアスロン」でチャンピオンに。その後も着々と実績を積み上げ、福島大学に進学後はトライアスロンに少しでも役立つようにと、総合的にスポーツを学べる専攻を選ぶなど、自身の競技力向上に取り組んできました。2020シーズンには、日本U23トライアスロン選手権で3位に入賞。着実に実績を上げています。
ただ、2021シーズンの最大の目標としていた「日本選手権で5位以内に入ること」は叶いませんでした。「結果としては5位に届きそうな9位でした。5位に入るだけの力をつけることができなかったのが課題として残りました」
2022シーズン前半は世界各地の大会を転戦
日本選手権で目標としていた5位に入れなかった原因についてこう分析します。
「シーズンの前半は、コロナ禍で大会に出られずトレーニングに集中した結果、パフォーマンスは確実に上がったものの、それを継続して行なうだけのフィジカルが上がってこなかったという印象です。そこで、今は体のエンジンを大きくしていくようなトレーニング、筋肉を大きくし、さらに基本的な身体の使い方であったり、筋肉を動かす脳からの指令を発達させていったりするようなトレーニングを行なっています」
長正選手は基本的に細身で、持久力トレーニングをすると痩せていってしまう体質だといい、耐久力が大事な競技である一方で、トップレベルともなると、力強く大地を蹴り、水をかき、ペダルを回していくフィジカルの強さも求められるのでしょう。
「2022シーズンの最大の目標が、10月に宮崎で開催されるワールドカップに出場することです。このレースより上の格式を持つ大会に出場しないと、目標の舞台の出場資格を得られません。そのためには、まず国際大会に出場してポイントを獲得し、世界ランキングを上げる必要があります。シーズン前半は、世界各地で開催される大陸別カップを転戦し、多くのポイントを獲得します。そして10月に初めてとなるワールドカップに出場し、より高いレベルでの実戦経験を積みたいと思います」
4月20日現在で、長正選手の世界ランキングは408位。ワールドカップに出場するには、9月までに300位以内に入らなくてはなりません。2022シーズン前半は、長正選手にとって試練が続きそうです。
地元貢献ができるスポーツのあり方を見つけていきたい
明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」のことは、信頼する指導者に教えてもらい、「生まれ育った大好きな福島にスポーツで貢献できる点に魅力を感じました」と語ります。
「小学生からずっとお世話になっているその指導者は、私の通っていた大学でスポーツ社会学を教えている准教授です。スポーツを通じて地域の社会貢献を活発に行なっている先生の影響で、自分のためだけに競技をするよりもまわりに貢献して競技をすることが、アスリートとして、また一人の社会人としても、より価値が生まれると考えるようになったんです。大学卒業後も競技を続けていくうえで、地元の福島に貢献できる機会がないかと思っていたところ、まさに考えていたことができる『地元アスリート応援プログラム』を知り、共感しました」
2020年の日本トライアスロン選手権にて
自己実現や自分の喜びのためにだけではなく、より多くの地元の人に、トライアスロンという競技の魅力を知ってもらい、地域を活性化させたいというのが、長正選手のイメージするスポーツを通じた地元貢献です。
「メジャースポーツだと、プロになって活躍を見せるというひとつの形がありますが、トライアスロンはまだまだマイナースポーツ。なので、地域貢献をすることで競技自体の認知度を広げつつ地域も競技も盛り上げていきたいと、福島の先輩たちともよく話しています。具体的には、地元で大会やイベントを開催することなどがあげられますが、今の状況ではなかなか行動に移すことも難しいので、まずは県内で開催されるトライアスロンのレースで優勝することで、自分の活動を発信し、国体や日本選手権で表彰台に上がることで、地元を勇気づけられたらと思っています」
福島で活動を続け、復興の手助けになりたい
長正選手が、生まれ育った福島を離れることを余儀なくされた出来事がありました。2011年に起きた東日本大震災です。当時小学5年生だった長正選手は、本格的にトライアスロンに取り組もうとしていた矢先でしたが、山形県に避難しました。
「大学でスポーツを学ぶなかで、小学5年生から中学1年生の期間というのは、スポーツをすることで幅広い能力が高まる時期であることを知りました。最も活発に動けたはずの時期に行動が制限され、自由に動ける場所を奪われてしまったことは、自身への影響も大きかったのではないかと感じます。しかし、震災がなければ、ここまで地元について考えたり、思いが強くなったりすることもなかったかもしれません。もしかしたら東京の大学に進学していたかもしれません。だからこそこの福島でトライアスロンを続けていきたいですし、僕がトライアスロンで地元を元気づけて少しでも復興の手助けになれたらと思っています」
自分のようにトライアスロン好きな子どもが増えるような活動をしたい
クラウドファンディングの支援により、フィジカルを強化
2020年シーズンに膝(ひざ)に炎症を起こし、思うようにトレーニングを行なうことができない時期がありました。部活動も制限され、コロナ禍で大会が開催されるかもわからない状況で精神的にも苦しみ、競技人生で初めて試練のときを味わいました。
「膝の炎症が回復する見通しが全く立たず、なかなかトレーニングを再開させることが出来なかったため、トライアスロンをやる目的を失うほどの危機感を覚え、いったんトライアスロンから離れ、考えないでいようとしていました。なのに、自然とトライアスロンのことを考えている自分がいたんです。やっぱりトライアスロンがしたいんだ。その気持ちを再確認できました」
今はケガも完治し、再発もないとのことで、コンディションとしては悪くないようです。目標とするワールドカップ出場に向け、まずは海外での大会参加で着実に結果を残していくことが必要です。
「海外で結果を残していくためには、もちろん3種目すべてでレベルアップすることが大事ですが、一番足りないのがフィジカルです。そこで、明治安田生命様や、昨年度のクラウドファンディングによる支援金を活用して、パーソナルトレーナーの方にフィジカルを指導してもらっています。おかげでフィジカル面に関しても、集中して強化ができています」
長正選手は、このトレーナーのことも含め、クラウドファンディングでの支援に大きく勇気づけられたと言います。
「昨年1年間支援していただいたおかげで、これまでだと金銭的な面で迷っていたことも、一歩踏み出してやってみることができました。様々なチャレンジをしていくなかで、選択肢が増えるというのは、本当に大切なことです。その一歩を踏み出す原動力となったことに、感謝しています」
大学を卒業し、フリーの立場で闘っている長正選手への支援は、確実に力となっています。
(取材・制作:4years.編集部)
支援期間終了
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支援者
10人
残り期間
0日
集まっている金額
203,000円
目標金額:600,000円
達成率33%
2023年02月28日23:59に終了しました。
支援期間終了
起案者
長正憲武(明治安田生命・地元アスリート応援プログラム2022)
当制度を通じて、出身地や活動拠点地域など、サポートを受ける「地元」に対して貢献したいというアスリートの活動を支援します。
1,000円
お礼のメール
リターン
感謝の気持ちを込めて、お礼のメールをお送りします。
支援者の数 2人
支援期間終了
5,000円
お礼のお手紙+YELLS(支援アスリートの当該ブロック)
リターン
感謝の気持ちを込めて、お礼のお手紙、YELLS(支援アスリートの当該ブロック)をお送りします。
※「YELLS」は、地元アスリート応援プログラムに参加するアスリートに関する情報を、全国6ブロックごとにまとめた小冊子です。
支援者の数 2人
お届け予定:2023年4月
支援期間終了
10,000円
サイン色紙+お礼のお手紙+YELLS(支援アスリートの当該ブロック)
リターン
感謝の気持ちを込めて、選手直筆のサイン色紙とお礼のお手紙、YELLS(支援アスリートの当該ブロック)をお送りします。
※「YELLS」は、地元アスリート応援プログラムに参加するアスリートに関する情報を、全国6ブロックごとにまとめた小冊子です。
支援者の数 2人
お届け予定:2023年4月
支援期間終了
20,000円
サイン色紙+お礼のお手紙+オリジナルステッカー+YELLS(全ブロック)
リターン
感謝の気持ちを込めて、選手直筆のサイン色紙とお礼のお手紙、プロジェクトのオリジナルステッカー、YELLS(全ブロック)をお送りします。
※「YELLS」は、地元アスリート応援プログラムに参加するアスリートに関する情報を、全国6ブロックごとにまとめた小冊子です。
支援者の数 4人
お届け予定:2023年4月
支援期間終了