円盤投げの「第一人者」として日本人初の60mスロワーへ、投てき種目の普及をめざし
着実に強くなってきた「第一人者」
東京女子体育大学4年生の齋藤真希選手(山形県出身)は陸上競技の中でも、投てき種目である円盤投げを専門にしています。2020年、2021年と日本選手権2連覇の実績を持ち、世界をめざして日々練習に励んでいます。
齋藤選手が円盤投げに出会ったのは小学6年生の時。6歳年上のお姉さんが投てき競技をやっていたのを見て、興味を持ったと言います。体験として短距離や跳躍もやってみましたが、「投てきが自分に合っている」と中学に入ってから本格的に取り組むようになりました。元高校教諭で自らも円盤投げの選手だった菅原稔先生の指導を受け、めきめきと力をつけた齋藤選手。中学3年生の時には44m57を投げ、中学記録を更新しました。
鶴岡工業高校(山形)に入ってからも、自己ベストとともに高校記録も更新。高校2年生、3年生ではこの種目で34年ぶりとなる2連覇を果たしました。特に3年生の時には年上の選手たちをおさえて、日本選手権でも優勝。「第一人者」として順調に駆け上がり、前述の通り、大学2、3年生でも日本選手権連覇の実績を残しています。
高校2年生の時、地元で行なわれたインターハイは特に記憶に残っています。菅原稔先生と
山形・鶴岡市の競技場で力を伸ばす
明治安田生命「地元アスリート応援プログラム」への参加は、山形県鶴岡市で選手の強化を担当している先生からの推薦がきっかけでした。クラウドファンディングという形でお金を集めることで、より「応援されている」という感謝の気持ちをしっかり感じることができると考え、プログラムへの応募を決めたと話します。
中学の頃から鶴岡市の競技場で練習を積んできた齋藤選手。東京女子体育大学に入って上京しましたが、長い休みで帰省した時に競技場で練習していると、「頑張ってね」と地元の人が声をかけてくれます。地元で好きな料理をたずねると、「お母さんのご飯が一番おいしい」と齋藤選手。特にハンバーグが好きだと笑顔で話してくれました。
地元で好きな場所については、「練習ばかりしていたので、あまり遊びに行くということもなかったんです」。ずっと鶴岡市の競技場で練習をしていたので、競技場が親しみを感じる場所になっていると言います。2020年に新型コロナウイルスの影響で大学がオンライン授業になった時には、山形に帰省。慣れ親しんだ競技場で菅原先生の指導を受け、しっかりと練習を積むことができました。菅原先生とは練習の度に技術について話し合いながらやってきたと言い、「一つひとつの言葉、積み重ねがとてもありがたいです」と感謝の言葉を口にします。
地元の方の「頑張ってね」という言葉に励まされました
「1位」への重圧と悩み
齋藤選手はこれまで大きなけがもなく、常に自分を超える、年代ごとの日本記録を超えようとモチベーションを高く持って、競技を続けてきました。しかし第一人者であるがゆえ、特に国内では「勝って当然」という「勝ち続けること」へのプレッシャー、つらさを感じて悩むことがあったと言います。
2021年の日本選手権でも、「前年度優勝者」という肩書き、1位にならなければならないという重圧を感じていました。そんな時に支えとなったのは、家族の存在でした。特にお母さんに悩みを相談することが多く、いろいろな話を聞いてもらっています。結果的に2連覇はできましたが、52m89で2位の選手との差は84cmでした。緊張もあって100%の力を発揮できなかったと振り返ります。「ギリギリでの優勝だったので、これからはもっと圧倒的に差をつけて優勝したい、と思っています」
60mスロワーになり、世界で活躍したい
今後はまず、日本人女子では初となる60mスロワーになりたいと語ります。齋藤選手の自己ベストは56m58、日本記録は九州共立大の郡菜々佳選手が持つ59m03です(2022年6月現在)。2022年の7月にアメリカ・オレゴンで開催予定の世界陸上の参加標準記録は63m50。世界とはまだ大きい隔たりがありますが、齋藤選手はしっかりと世界の舞台に目標を定めています。
「まずはしっかりと標準記録を突破できるような体作りをして、技術を身につけて自分のものにしていきたいと考えています。それから、世界と戦うためにはまだ圧倒的にパワーが足りないと思います。もっとパワーをつけていきたいです」。そのために食事をしっかり摂(と)り、プロテインで補うなどしながらウエイトトレーニングで体を大きくしていくつもりです。そしてその先に見据えるのは、4年に1度の世界の大舞台です。
日本人初の60mをめざし、体作りにも力を入れています
憧れているアスリートはいますか、とたずねると「いません」との答え。「自分が憧れられるようなアスリートになっていきたいです」。しかし日本では円盤投げを含む投てき競技はまだまだ競技人口が少ない状態です。
「まずは自分が活躍して、発信していけるといいなと考えています。そして自分の持っている技術を次の世代の人に伝えていきたいと考えています。そうすることで競技人口も増えるし、山形県全体の投てきも盛り上がっていくのかなと思っています」
プログラムの支援金は合宿や海外遠征などに使っていきたいと話す齋藤選手。「しっかりと一つでもたくさん試合に出て、地元にも自分の活躍をお届けできたらなと思っています」。日本女子円盤投げの第一人者として、齋藤選手はこれからも成長し続けます。
(取材・制作:4years.編集部)
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円盤投げの「第一人者」として日本人初の60mスロワーへ、投てき種目の普及をめざし 着実に強くなってきた「第一人者」 東京女子体育大学4年生の齋藤真希選手(山形県出身)は陸上競技の中でも、投てき種目である円盤投げを専門にしています。2020年、2021年と日本選手権2連覇の実績を持ち、世界をめざして日々練習に励んでいます。 齋藤選手が円盤投げに出会ったのは小学6年生の時。6歳年上のお姉さんが投てき競技をやっていたのを見て、興味を持ったと言います。体験として短距離や跳躍もやってみましたが、「投てきが自分に合っている」と中学に入ってから本格的に取り組むようになりました。元高校教諭で自らも円盤投げの選手だった菅原稔先生の指導を受け、めきめきと力をつけた齋藤選手。中学3年生の時には44m57を投げ、中学記録を更新しました。 鶴岡工業高校(山形)に入ってからも、自己ベストとともに高校記録も更新。高校2年生、3年生ではこの種目で34年ぶりとなる2連覇を果たしました。特に3年生の時には年上の選手たちをおさえて、日本選手権でも優勝。「第一人者」として順調に駆け上がり、前述の通り、大学2、3年生でも日本選手権連覇の実績を残しています。 高校2年生の時、地元で行なわれたインターハイは特に記憶に残っています。菅原稔先生と 山形・鶴岡市の競技場で力を伸ばす 明治安田生命「地元アスリート応援プログラム」への参加は、山形県鶴岡市で選手の強化を担当している先生からの推薦がきっかけでした。クラウドファンディングという形でお金を集めることで、より「応援されている」という感謝の気持ちをしっかり感じることができると考え、プログラムへの応募を決めたと話します。 中学の頃から鶴岡市の競技場で練習を積んできた齋藤選手。東京女子体育大学に入って上京しましたが、長い休みで帰省した時に競技場で練習していると、「頑張ってね」と地元の人が声をかけてくれます。地元で好きな料理をたずねると、「お母さんのご飯が一番おいしい」と齋藤選手。特にハンバーグが好きだと笑顔で話してくれました。 地元で好きな場所については、「練習ばかりしていたので、あまり遊びに行くということもなかったんです」。ずっと鶴岡市の競技場で練習をしていたので、競技場が親しみを感じる場所になっていると言います。2020年に新型コロナウイルスの影響で大学がオンライン授業になった時には、山形に帰省。慣れ親しんだ競技場で菅原先生の指導を受け、しっかりと練習を積むことができました。菅原先生とは練習の度に技術について話し合いながらやってきたと言い、「一つひとつの言葉、積み重ねがとてもありがたいです」と感謝の言葉を口にします。 地元の方の「頑張ってね」という言葉に励まされました 「1位」への重圧と悩み 齋藤選手はこれまで大きなけがもなく、常に自分を超える、年代ごとの日本記録を超えようとモチベーションを高く持って、競技を続けてきました。しかし第一人者であるがゆえ、特に国内では「勝って当然」という「勝ち続けること」へのプレッシャー、つらさを感じて悩むことがあったと言います。 2021年の日本選手権でも、「前年度優勝者」という肩書き、1位にならなければならないという重圧を感じていました。そんな時に支えとなったのは、家族の存在でした。特にお母さんに悩みを相談することが多く、いろいろな話を聞いてもらっています。結果的に2連覇はできましたが、52m89で2位の選手との差は84cmでした。緊張もあって100%の力を発揮できなかったと振り返ります。「ギリギリでの優勝だったので、これからはもっと圧倒的に差をつけて優勝したい、と思っています」 60mスロワーになり、世界で活躍したい 今後はまず、日本人女子では初となる60mスロワーになりたいと語ります。齋藤選手の自己ベストは56m58、日本記録は九州共立大の郡菜々佳選手が持つ59m03です(2022年6月現在)。2022年の7月にアメリカ・オレゴンで開催予定の世界陸上の参加標準記録は63m50。世界とはまだ大きい隔たりがありますが、齋藤選手はしっかりと世界の舞台に目標を定めています。 「まずはしっかりと標準記録を突破できるような体作りをして、技術を身につけて自分のものにしていきたいと考えています。それから、世界と戦うためにはまだ圧倒的にパワーが足りないと思います。もっとパワーをつけていきたいです」。そのために食事をしっかり摂(と)り、プロテインで補うなどしながらウエイトトレーニングで体を大きくしていくつもりです。そしてその先に見据えるのは、4年に1度の世界の大舞台です。 日本人初の60mをめざし、体作りにも力を入れています 憧れているアスリートはいますか、とたずねると「いません」との答え。「自分が憧れられるようなアスリートになっていきたいです」。しかし日本では円盤投げを含む投てき競技はまだまだ競技人口が少ない状態です。 「まずは自分が活躍して、発信していけるといいなと考えています。そして自分の持っている技術を次の世代の人に伝えていきたいと考えています。そうすることで競技人口も増えるし、山形県全体の投てきも盛り上がっていくのかなと思っています」 プログラムの支援金は合宿や海外遠征などに使っていきたいと話す齋藤選手。「しっかりと一つでもたくさん試合に出て、地元にも自分の活躍をお届けできたらなと思っています」。日本女子円盤投げの第一人者として、齋藤選手はこれからも成長し続けます。 (取材・制作:4years.編集部)
円盤投げの「第一人者」として日本人初の60mスロワーへ、投てき種目の普及をめざし
着実に強くなってきた「第一人者」
東京女子体育大学4年生の齋藤真希選手(山形県出身)は陸上競技の中でも、投てき種目である円盤投げを専門にしています。2020年、2021年と日本選手権2連覇の実績を持ち、世界をめざして日々練習に励んでいます。
齋藤選手が円盤投げに出会ったのは小学6年生の時。6歳年上のお姉さんが投てき競技をやっていたのを見て、興味を持ったと言います。体験として短距離や跳躍もやってみましたが、「投てきが自分に合っている」と中学に入ってから本格的に取り組むようになりました。元高校教諭で自らも円盤投げの選手だった菅原稔先生の指導を受け、めきめきと力をつけた齋藤選手。中学3年生の時には44m57を投げ、中学記録を更新しました。
鶴岡工業高校(山形)に入ってからも、自己ベストとともに高校記録も更新。高校2年生、3年生ではこの種目で34年ぶりとなる2連覇を果たしました。特に3年生の時には年上の選手たちをおさえて、日本選手権でも優勝。「第一人者」として順調に駆け上がり、前述の通り、大学2、3年生でも日本選手権連覇の実績を残しています。
高校2年生の時、地元で行なわれたインターハイは特に記憶に残っています。菅原稔先生と
山形・鶴岡市の競技場で力を伸ばす
明治安田生命「地元アスリート応援プログラム」への参加は、山形県鶴岡市で選手の強化を担当している先生からの推薦がきっかけでした。クラウドファンディングという形でお金を集めることで、より「応援されている」という感謝の気持ちをしっかり感じることができると考え、プログラムへの応募を決めたと話します。
中学の頃から鶴岡市の競技場で練習を積んできた齋藤選手。東京女子体育大学に入って上京しましたが、長い休みで帰省した時に競技場で練習していると、「頑張ってね」と地元の人が声をかけてくれます。地元で好きな料理をたずねると、「お母さんのご飯が一番おいしい」と齋藤選手。特にハンバーグが好きだと笑顔で話してくれました。
地元で好きな場所については、「練習ばかりしていたので、あまり遊びに行くということもなかったんです」。ずっと鶴岡市の競技場で練習をしていたので、競技場が親しみを感じる場所になっていると言います。2020年に新型コロナウイルスの影響で大学がオンライン授業になった時には、山形に帰省。慣れ親しんだ競技場で菅原先生の指導を受け、しっかりと練習を積むことができました。菅原先生とは練習の度に技術について話し合いながらやってきたと言い、「一つひとつの言葉、積み重ねがとてもありがたいです」と感謝の言葉を口にします。
地元の方の「頑張ってね」という言葉に励まされました
「1位」への重圧と悩み
齋藤選手はこれまで大きなけがもなく、常に自分を超える、年代ごとの日本記録を超えようとモチベーションを高く持って、競技を続けてきました。しかし第一人者であるがゆえ、特に国内では「勝って当然」という「勝ち続けること」へのプレッシャー、つらさを感じて悩むことがあったと言います。
2021年の日本選手権でも、「前年度優勝者」という肩書き、1位にならなければならないという重圧を感じていました。そんな時に支えとなったのは、家族の存在でした。特にお母さんに悩みを相談することが多く、いろいろな話を聞いてもらっています。結果的に2連覇はできましたが、52m89で2位の選手との差は84cmでした。緊張もあって100%の力を発揮できなかったと振り返ります。「ギリギリでの優勝だったので、これからはもっと圧倒的に差をつけて優勝したい、と思っています」
60mスロワーになり、世界で活躍したい
今後はまず、日本人女子では初となる60mスロワーになりたいと語ります。齋藤選手の自己ベストは56m58、日本記録は九州共立大の郡菜々佳選手が持つ59m03です(2022年6月現在)。2022年の7月にアメリカ・オレゴンで開催予定の世界陸上の参加標準記録は63m50。世界とはまだ大きい隔たりがありますが、齋藤選手はしっかりと世界の舞台に目標を定めています。
「まずはしっかりと標準記録を突破できるような体作りをして、技術を身につけて自分のものにしていきたいと考えています。それから、世界と戦うためにはまだ圧倒的にパワーが足りないと思います。もっとパワーをつけていきたいです」。そのために食事をしっかり摂(と)り、プロテインで補うなどしながらウエイトトレーニングで体を大きくしていくつもりです。そしてその先に見据えるのは、4年に1度の世界の大舞台です。
日本人初の60mをめざし、体作りにも力を入れています
憧れているアスリートはいますか、とたずねると「いません」との答え。「自分が憧れられるようなアスリートになっていきたいです」。しかし日本では円盤投げを含む投てき競技はまだまだ競技人口が少ない状態です。
「まずは自分が活躍して、発信していけるといいなと考えています。そして自分の持っている技術を次の世代の人に伝えていきたいと考えています。そうすることで競技人口も増えるし、山形県全体の投てきも盛り上がっていくのかなと思っています」
プログラムの支援金は合宿や海外遠征などに使っていきたいと話す齋藤選手。「しっかりと一つでもたくさん試合に出て、地元にも自分の活躍をお届けできたらなと思っています」。日本女子円盤投げの第一人者として、齋藤選手はこれからも成長し続けます。
(取材・制作:4years.編集部)
支援期間終了
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支援者
14人
残り期間
0日
集まっている金額
211,000円
目標金額:300,000円
達成率70%
2023年02月28日23:59に終了しました。
支援期間終了
起案者
齋藤真希(明治安田生命・地元アスリート応援プログラム2022)
当制度を通じて、出身地や活動拠点地域など、サポートを受ける「地元」に対して貢献したいというアスリートの活動を支援します。
1,000円
お礼のメール
リターン
感謝の気持ちを込めて、お礼のメールをお送りします。
支援者の数 1人
支援期間終了
5,000円
お礼のお手紙+YELLS(支援アスリートの当該ブロック)
リターン
感謝の気持ちを込めて、お礼のお手紙、YELLS(支援アスリートの当該ブロック)をお送りします。
※「YELLS」は、地元アスリート応援プログラムに参加するアスリートに関する情報を、全国6ブロックごとにまとめた小冊子です。
支援者の数 2人
お届け予定:2023年4月
支援期間終了
10,000円
サイン色紙+お礼のお手紙+YELLS(支援アスリートの当該ブロック)
リターン
感謝の気持ちを込めて、選手直筆のサイン色紙とお礼のお手紙、YELLS(支援アスリートの当該ブロック)をお送りします。
※「YELLS」は、地元アスリート応援プログラムに参加するアスリートに関する情報を、全国6ブロックごとにまとめた小冊子です。
支援者の数 4人
お届け予定:2023年4月
支援期間終了
20,000円
サイン色紙+お礼のお手紙+オリジナルステッカー+YELLS(全ブロック)
リターン
感謝の気持ちを込めて、選手直筆のサイン色紙とお礼のお手紙、プロジェクトのオリジナルステッカー、YELLS(全ブロック)をお送りします。
※「YELLS」は、地元アスリート応援プログラムに参加するアスリートに関する情報を、全国6ブロックごとにまとめた小冊子です。
支援者の数 7人
お届け予定:2023年4月
支援期間終了