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絵画教室をまちづくりの拠点に!アートのちからで作る「みんなの居場所」

小さな共同体プロジェクトと、アルケミストの制作の場について

  • Vol.7
  • 2019年03月04日 07時34分

クラウドファンディングも残り1ヶ月を切りました。
ご支援をくださいましたみなさまに、改めてお礼を申し上げます。


不動産会社との交渉も佳境に入っており、日々状況がめまぐるしく変化していますが、

今回は、アルケミストがこのクラウドファンディングで主張している二つの活動のうちのひとつ、
「小さな共同体プロジェクト」についてご報告させていただければと存じます。

「小さな共同体プロジェクト」は、木工や書道、外遊びなど、まちのそれぞれの方が自分の得意な分野で小さなグループを作り、
活動することで子どもに家・学校以外に立ち寄れる、仲間がいる場所を増やそうという試みです。


現在5つのグループが参加の意思表示をしてくださり、アトリエチーク、という木工制作を中心としたアトリエの方が
月曜日クラスでアトリエの対応をトレーニングしてくださっています。
来年度(4月から)地元玉川学園の児童館さんと南大谷の児童館さんが活動の機会をくださっています。



アルケミストの制作の場作りについて

アルケミストでは皆が「好きな制作」を行うことにしています。
それは「好き」を、いろいろなことを出来るようになっていくための牽引力にするからです。
好きなら、ねばれるし、失敗してもへこたれないからです。
神経科学的にも「自分から」「注目して」行う行動は、
受け身の行動に比べ飛躍的に脳神経細胞(シナプス)を増やすことが報告されています。

自分からやりたい、という気持ちが、「身につく」の後押しをするのです。

でも、本人の自主性を頼みにするだけでは、なかなか実際の場としては成立しにくいです。
人間ですから乗らない時もあります。
そんな日もありながら、身体のレッスンとして制作を学ぶ時間を成立させるにはどうしたらいいのか。

わたしたちは、制作を身体の行動別に分解・分類しました。それらの行動を「神経への栄養」と考えて、
バランス良く栄養を取れるようその子の状況に合わせて提案することで持続的に学べる場を作っています。
制作を、油絵や日本画、といった画材や材料で分けるのではなく、
行動で分けたということです。


アトリエの日々の制作


アトリエの日々の制作は

①8分間のクロッキー

②個々に興味がある制作をする 

③後片付け

の3部で構成されています。

日常はまず、スタッフがモデルとなり、8分間集中して見てモデルを描く「クロッキー」からはじまります。
回数を重ねることで、その人なりのもののとらえかたや見方が練れてくることを
目的にしたものです。
「個々に興味がある制作」はおかあさんと喧嘩しちゃって今日はやる気しない!なんて日もあったり、その人の日々のペースに添いながら、のんびりと、寄り道をたくさんして進める制作です。

ここに、知らない手法や新しい素材との出会いを体験する「テーマ制作」
いつもの仲間や場所とはちがった刺激を受ける「ワークショップ」
がつづき、折に触れて季節ならではのイベントや制作が入り込みます。
(桜のスケッチや柿の収穫、ふきのとうで紙を漉く、やきいもなど)




集中するための工夫



アルケミストでは、リラックスしながら集中して制作をする環境をつくるために、
●場所●リズム●集中のスイッチを作る●スタッフの対応等々の工夫をしています。

●場所、ものの配置●

「クレヨンで赤い花を描きたい!」と思った時に、
ほしい色のクレヨンがみつからなければ、そこで勢いが止まってしまいます。
そのため、アルケミストでは、掃除をおどろくほどしっかりしてもらいます。
ものを置く場所を一定にさせることで、気持ちの勢いを極力削がないようにするためです。
これは、スタッフと通っているひと皆のルールになっています。

集中するために、気を散らすものを極力排除することをアトリエでは徹底的に行なっています。
絵を描く時に下に敷く新聞は読まないように、英字新聞にする。
ファブリックの柄や向きを毎回同じ向きに揃えて、視覚情報を変化させたり増やしたりをしないようにする。
一人で作業できる机と、皆でこじんまりあつまって制作できる机を用意して、
その日の集中度に合わせた場を選べるようにしている。。。


数え上げていくときりがないのですが、場所に小さな工夫を幾重にも重ねることで、
楽しげだけれど集中できる空間を作っています。

●リズム●

場の工夫だけではなく、どんな状況でも制作の気持ちと身体になれるように、
「クロッキー」という集中のスイッチをつくってもらいます。
時間のはじめに8分間のクロッキーをするルールによって、
「今日はちょっとのらないなあ」と思っても、クロッキーをするとつくる気分と身体になるように、習慣をつくります。
クロッキーは集中のスイッチであると同時に、その人のものの見方を積み重ねていくことを目的にしたレッスンにもなっています。



リズムーゆるめる、あそぶ、寄り道する 

上記と相反するようですが、「今日はやりたくない!」と言う日は誰にでもあります。
状況的にそういった場合は、無理をしないというのも集中と興味を持続させる大事な要素です。
一見寄り道のような、完成品にならない遊びのような制作だとしても、それが本人の自主性から出たものならば大事な蓄積となります。

リズムー待つこと

花の蕾を、手でこじあけて咲かせることはできません。学ぶ、ということにはそれぞれペースがあります。
百パーセントタイミングが合うとは限りませんが「待ってもらえている」ということ自体が伝わると、
その人の制作によい影響をもたらすことはままあります。「正しいタイミングでなければ」と神経を尖らせず、
しっかり待つことが制作の力になることが多い、ということです。


●スタッフの組み合わせー場を回すのに長けたベテランスタッフと、経験の浅いスタッフがチームで担当する


これはベテランがカバーする、という意味ではありません。



経験の浅いスタッフは、まっさらな気もちで一生懸命ちびっこに向かいます。

対応自体は拙くても、制作に対する知識は浅くても、一緒に悩んで、その子の話を全力で聞こうとします。
これはじつは経験年数の長いひとになればなるほど、できなくなることです。
ベテランは、「場を回す」ことを優先させて、心の底からその子の発語を聴けない瞬間がどうしても出てきてしまいます。

聴くことに慣れすぎて、その子の言うことを流してしまうのです。それは私自身もあることです。


いま、木材を切るレクチャーをしていて、それについて話しているのに、
相手の子は今週ケンカしちゃった相手の子について愚痴っていたり、
面白かったテレビやゲームの話をする。

そんなときにベテランは「はいはい」といった感じで話を流しますが、

慣れていないスタッフは「うん、うん」と聴くことが多いのです。

時に、役に立つやりとりだけでなくて、聞いてほしい他愛もないことを聞いてもらえる方が
総体としてその人の制作がよく進む、ということは非常によくあることです。


そのために、新米スタッフと古参のスタッフが可能なかぎり
同じ場を回すというのがアルケミストのやり方になっています。



●スタッフの対応●



「上手」と言わない、というのがアルケミストスタッフの大きなルールになっています。

「じょうず」と褒められた子の多くは、もっと上手に描こうとがんばります。
それは行き過ぎると、「褒められるために描く」につながってしまいます。
よかれと思って「じょうずね」と褒めることは、そのひとを実は不自由にしてしまう場合もある、
ということをしっかり認識してスタッフは制作のサポートをします。



今回は、「小さな共同体プロジェクト」の進捗状況ご報告と、

場を作るための工夫を一部、ご報告いたしました。

対応を重ねてきた日々を学習科学、神経科学等のスケールで整理した理論を下敷きに、
スタッフの個々の性質を生かしたチームでの現場判断を優先させて対応していく、というものが
アルケミストの場作りです。


小さな工夫を重ねたこの場を守れればよいなと思っています。

引き続き、気にしていてくださると幸いに存じます。

アトリエ・アルケミスト 羽田由樹子

  • 支援者

    158

  • 残り期間

    0

  • 集まっている金額

    3,063,000

    目標金額:6,000,000

  • 達成率51%

    FUNDED!

2019年03月31日23:59に終了しました。

支援期間終了

起案者

実行者イメージ

アトリエ・アルケミスト

アトリエ・アルケミスト主宰 :羽田由樹子 ... (はだゆきこ)1971年新潟生まれ。東京学芸大学大学院卒。専門は美術科教育学。美術科教育学会正会員、私立玉川学園中学年、大学部講師(通信教育部)。
絵画造形アトリエアトリエ・アルケミスト:東京・町田市玉川学園にある絵画造形教室。 小学1年生から大人までを対象に、絵画制作から彫刻、 手工芸等の幅広い制作の場を提供している。 制作者自身の興味関心を中心に対話によって個別のカリキュラムを行うスタイルに特色がある。施設内外で感覚をテーマとしたWSを多数行うほか、まちづくりに関わる活動も積極的に行なっている。
  • 3,000

    お礼のメール

    リターン

      ●お礼のメールをお送りします

    支援者の数 31

    支援期間終了

  • 5,000

    プロジェクトの仲間になってください

    リターン

      ●支援者さま限定の活動報告を共有
      ●お礼のメール+サンクス画像5枚
      アトリエの場や作品をモチーフに「ありがとう」メッセージをこめた画像をアトリエメンバーが作りました。お礼のメールに添付してお送りします。ご自身がメールを送る際に添付し、LINEスタンプのように使えるように制作しました。

    支援者の数 44

    支援期間終了

  • 10,000

    プロジェクトを見守る仲間になってください

    リターン

      ●支援者さま限定の活動報告を共有
      ●お礼のメール+サンクス画像5枚
      ●公式サイトにお名前掲載
      ●小鳥喫茶室無料ドリンク券3枚

    支援者の数 57

    支援期間終了

  • 30,000

    プロジェクトを応援する仲間になってください トートバッグとポストカード

    リターン

      ●支援者さま限定の活動報告を共有
      ●お礼のメール
      ●公式サイトにお名前掲載
      ●アトリエの子ども&大人がつくったポストカード10枚
      ●みんなで作ったトートバック1点(柄おまかせ)
      ●小鳥喫茶室無料ドリンク券3枚

    支援者の数 13

    お届け予定:2019年6月

    支援期間終了

  • 50,000

    プロジェクトを体感して楽しんでください ワークショップの無料体験ペア

    リターン

      ●支援者さま限定の活動報告を共有
      ●お礼のメール
      ●公式サイトにお名前掲載
      ●アトリエ入り口ボードにお名前掲載
      ●みんなで作ったオリジナルグッズからお好きなものを2点
      ●小鳥喫茶室の無料ドリンク券10枚
      ●プログラムの無料体験ペア(1プログラム) 

    支援者の数 6

    お届け予定:2020年6月

    支援期間終了

  • 100,000

    支援者様特別ランチ無料ご招待+α 

    リターン

      ●支援者さま限定の活動報告を共有
      ●お礼のメール
      ●公式サイトにお名前掲載
      ●アトリエ入り口ボードにお名前掲載
      ●アトリエの子ども&大人がつくったポストカード10枚
      ●小鳥喫茶室の無料ドリンク券10枚
      ●支援者様特別ランチ無料ご招待(3名様まで・1回)
      ●A~Cのうちのいずれか
       A)プログラム無料体験ペアご招待×3
       B) プロジェクトメンバーによる
        WS・コミュニティ作りに関わる相談
       C)オリジナルグッズお好きなものを3点

    支援者の数 5

    お届け予定:2020年3月

    支援期間終了

  • 300,000

    プロジェクトメンバーとの食事会ご招待

    リターン

      ●支援者さま限定の活動報告を共有
      ●お礼のメール
      ●公式サイトにお名前掲載
      ●アトリエ入り口ボードにお名前掲載
      ●小鳥喫茶室無料ドリンク券20枚
      ●オリジナルトートバッグ3点
      ●プロジェクトメンバーとの食事会ご招待
      (1回・3名様まで)
      ●A)〜B)のうちのいずれか
      A)アトリエ土曜日クラス1日体験(1回・1名)
      B)担当者による出張講座(都内近郊・交通費込み)

    支援者の数 1

    お届け予定:2020年3月

    支援期間終了

  • 500,000

    個人・グループ・企業様支援

    リターン

      ●支援者さま限定の活動報告を共有
      ●お礼のメール
      ●関係団体4つの公式HP協賛枠に
      お名前、グループ名、会社名、会社のロゴを掲載
      ●アトリエ入り口ボードにお名前、グループ名、会社名掲載
      ●支援者様限定の作品展示会にて、お好きな作品を1点贈呈
      ●プロジェクトメンバーとの食事会ご招待(1回・5名様まで)

    支援者の数 1

    お届け予定:2020年3月

    支援期間終了

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