

プロジェクトは、みなさんのご協力のおかげで、残り2ヶ月と少しとなった現在までに、目標額の5割を超えるところまできました。そんな中、マニラとメキシコシティでは、依然としてコロナとの厳しい闘いが続いています。私たちが支援する2団体は、スタッフの感染リスクを減らす努力をしながら、子どもたちがきちんと食事をし、安心して過ごせるよう、活動を継続しています。その闘いを支えるために、私たちは7月29日、プロジェクト完了に先行して、8月分の支援金、各5万円を、それぞれの団体に届けました。
メキシコシティの保育所『オリン・シワツィン』には、現在25人の子どもたちが通っています。コロナ下でも働きに出ないわけにはいかない親たちは、子どもを預ける場所がないと、大きな問題を抱えるからです。「親たちの中には、9歳、10歳の子どもに幼い弟妹の面倒をみるように伝えて働きに出て、子どもの泣き声を聞いた近所の人に虐待を疑われ、役所に親権を剥奪されそうになった人がいましたから」と、代表のディアナさん。そうした事態を避けるためにも、保健所の指示に従い、きちんと衛生管理をした上で活動を続けるということです。
私たちの会が、このプロジェクトを始める前、6月頭に送金した5万円で子どもたちの食費が足りているか?と質問したところ、「メニューを野菜メインにし、肉類をあまり使わないことで、うまく切り盛りしてきたから大丈夫。でも、8月から一ヶ月5万円の予算があれば、鶏肉なども使えます」と話してくれました。「みなさんが私たちのためにしてくださっている努力に、心から感謝しています!」というのが、ディアナさんからのメッセージです。
マニラの『カンルンガン・サ・エルマ・ミニストリー』では、現在、これまで続けていた路上での食事配給を一時休止し、デイセンターで調理した食事とスラムのお母さんたちに食材を渡して料理してもらった食事を、支援対象の子どもたちがいるスラム地域で週二回、配っています。路上での配給を休止したのは、政府がコロナ感染予防のために隔離した路上生活者の一部が、陽性反応が出たにもかかわらず収容所を抜け出し路上に戻ったという情報があり、感染の危険を避けるためにやむを得ないからだそうです。
とはいえ、貧困家庭がまともな収入を得ることができない現実は変わらず、代表のソルさんによると、「ウィルマール(ソーシャルワーカー)の携帯には頻繁に、食べるものがない、と助けを求めるメッセージが入ってくる」ため、子どもたちがデイセンターに来られるようになるまで、できる限り、スラムやまた路上での食事の配給を続けていきたいということです。ソルさんからは、「みなさんが私たちを信頼し、パートナーとして目的と使命のために応援し続けてくださっていることに、本当に感謝しています。『子ども第一』の闘いを、これからも続けましょう」というメッセージをいただきました。