前回の記事、”Vol.4 投獄生活7年。ウェイウェイだからこそ語れる、その体験とは？”では、ウェイウェイが7年間の刑務所での生活で学んだことと、そこから得た教訓についてご紹介しました。

この回の連載記事では、ウェイウェイがグローバルリーダーとして注目を集めた活動についてご紹介させてください。

刑務所から大学へ復学、そして社会起業!

釈放されてからは無事ヤンゴンの大学に復学し、卒業することができました。

その後、公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシルが行う、刑務所に収監されていた人々を対象とした1年間の教育プログラムに参加しました。そこで英語や政治、プロジェクトマネジメント、提案書の書き方、などについて集中講義を受けました。

今では世界中を飛び回り、数多くの活動をしているウェイウェイですが、当初は明確なビジョンを掲げ、ミッションの達成のために動いていた訳ではありませんでした。

「刑務所生活の中で心に芽生えた責任感から、まずはできることから活動を始めました。具体的で明確なゴールがあるわけではありませんでした。」

当時のミャンマーのメディアが描くロヒンギャ族についての記事はひどいものばかりでした。ロヒンギャ族は肌が黒く、野蛮で、侵入者だと描かれていました。これは、現実とは全く異なることで、より他の民族からの憎悪感や差別を生むと思いました。

この状況を変えるために、何かしたい。

そう思って、女性をエンパワーする団体である「Women Peace Network」を自ら立ち上げました。

Women Peace Network創業

なぜ、ロヒンギャ族へのイメージを変えるために、女性のエンパワーメントする団体を始めたのか。

それは、ロヒンギャ族に特化した団体は反政府団体として扱われる恐れがあったので、「女性の社会進出の支援」という内容は政治的要素が少ない団体として運営することが可能だったからです。2012年末に任意団体を立ち上げ、2013年から本格的に活動を開始しました。

当初はヤンゴン在住のムスリムとロヒンギャ族の学生を対象にプログラムを実施し、初期の活動内容は、英語プログラムやクラフトづくりの職業訓練プログラムでした。

活動資金は、「民族の垣根を超えた平和構築」というウェイウェイのビジョンにに共感したThe National Endowment for Democracy (NED) というアメリカの財団の助成金で賄っていました。3-5年の間、年間で30,000ドルの助成を受けられるというものでした。

2016年ヤンゴン・ユース・リーダーシップ・センター設立

Women Peace Networkの活動の一環として行っていた、学生を対象にした英語プログラムの事業を独立させ、新たにヤンゴン・ユース・リーダーシップ・センターを設立しました。

停止した助成金のせいで運営の継続が危ぶまれているこのセンター、現在クラウドファンディングで運営資金を集めています。

センターの詳しい活動内容は、次回に説明させて頂きます！

そして、グローバルリーダーへ

これらの活動を受け、ウェイウェイは2014年にBBCが選ぶ世界で100人の影響力のある女性として選出され、その後も数々の雑誌が選ぶ賞を受賞していきました。

2017年には、TIME紙が選ぶ『次世代リーダー』として選ばれ、国際社会で注目される人となりました。

The Activist Bridging a Democratic Divide by Times Magazine

2018年には世界経済フォーラム(通称ダボス会議)が選出する『ヤング・グローバル・リーダー』として、数々のセッションに登壇しました。

（次回”Vol.6 【活動紹介①】ヤンゴン・ユース・リーダーシップセンター”に続く）

【クラウドファンディング挑戦中】

多民族国家ミャンマーに平和を！ロヒンギャ出身の女性が行う次世代リーダー育成プログラムを支援したい！

あと17日で915,000円の応援が必要です！ご協力よろしくお願いいたします！

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目標金額：2,000,000円

達成率　：54%

残り　　：17日（8月12日23:59まで）

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【過去連載記事】

Vol.1 ところで、IMPACT HERO 2019 ウェイウェイ・ヌーってどんな人？

Vol.2 『ロヒンギャ族』として生まれたウェイウェイ

Vol.3 突然、家に警察がやってきた。18歳の私に起こったできごと

Vol.4 投獄生活7年。ウェイウェイだからこそ今語れる、その体験とは？

【ウェイウェイ・ヌーについてもっと知りたい！】

Earth Companyは、アジア太平洋地域の未来を変えるために必要な「並外れた変革力」をもつ社会起業家を1年に1人選出し「IMPACT HERO」と称して、3年間の支援を行っています。詳しい活動紹介は、IMPACT HERO 2019 : ウェイウェイ・ヌー (Earth Company)へ！

是非、ご支援・シェアによる応援よろしくお願いします！

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