高知取材を終え、様々な皆様にご協力をいただきながら、
坂本龍馬と刀について情報を収集してまいりました。
龍馬絶命時の愛刀として描くのは、坂本家に伝わる「陸奥守吉行」です。
これは、亡くなる前年に実兄である権平に宛てた手紙の中でこの刀を譲ってくれるよう強請っています。
「此頃願上度事ハ古人も在レ云、国家難ニのぞむの際ニハ必、家宝の甲を分チ、又ハ宝刀をわかちなど致し候事。何卒御ぼしめしニ
古くから、国難に望む際には家宝の甲冑や刀を分け与えるといわれます。お願いを聞いていただければ、死ぬ時にも側に置いておきます。というような内容です。
龍馬は重大事に当たって、心の支えとして家宝の吉行を望んだのですね。
暗殺されるときにも、この刀で鞘ごと敵の一撃を受け止めましたが、鞘に刺さった刀を横に薙ぎられ、頭を斬られてしまいました。
当時の遺留品を見ると、さすがは北辰一刀流の免状を持つ龍馬です。しっかりと刃(やいば)で受け止めていました。
龍馬の免状は、京都国立博物館にあります。恐らく、今年10月から開催される「坂本龍馬展」で見ることができるでしょう。
(京博・10/15〜11/27。長崎歴博・12/17〜2/5日。東博・2014年4/29〜6/18。静岡市美術館・7月1日〜8/27日 予定)
もちろん、龍馬の吉行もこの展覧会で見ることができます。
朝日新聞の免状の記事
http://www.asahi.com/articles/ASHC75FXNHC7PLZB00R....
襲ったのは、見廻組肝煎、桂早之助ともされており、早之助が使ったと思われる脇差「越後守包貞(えちごのかみ・かねさだ・偽銘)」は、京都・霊山博物館で展示されています。
こちらは錆び錆びな状態です。色々な考え方から研げないのでしょうが、刀としては可哀想な感じです。
http://www.ryozen-museum.or.jp/docs/ABOUT-04_ippin...
さて、龍馬の吉行が京博で本物と断定されたニュースをみました。
http://www.asahi.com/articles/ASJ6276W4J62PLZB01Z....
これは、坂本家のご子孫がお持ちだったのですが、火事で焼けてしまったために、真贋がわからなかったそうなのです。
なぜかと申しますと、これが日本刀とは思えない程の直刀(真っ直ぐの刀)だったためです。
幕末は直刀が愛されるのですが、それでも全く反りのないものはありません。
しかし、これは火事で焼けたために反りが失われたのだそうです。
そして、写真を見ると刃文も直刃(すぐは:真っ直ぐの刃文)でした。
そのため、最初は直刃で描き始めたわけです。
直刃にしたのは、もう一つ理由がありました。兄・権平の佩刀で、龍馬が江戸に剣術修行に出る際に持参した「筑前左行秀」を、
高知取材で間近に観察する機会をいただきました。その行秀が直刃だったからです。
ところが、吉行は土佐藩お抱えの刀鍛冶で、丁字(ちょうじ)の刃文を得意とした、という解説を龍馬記念館の記事で読み、
京博に問い合わせてみましたら、「龍馬展のパンフレット」に刃文について書かれていると教えていただきました。
それを見ると、「丁字の跡がある」と書かれていました。
と、いうことで、刃文を丁字に変更した次第です。
ちなみに、刃文のイメージは坂本龍馬記念館で展示されている吉行(龍馬の佩刀ではない)から取りました。
拵え(こしらえ:鞘や柄などの外装)は、渋めに黒漆にし、坂本家の家紋を入れました。
鯉口は、ちょっとヨーロッパデザインを意識して、朱漆に。龍馬が交易を夢見た気持ちを表してみました。
いかがでしょうか?
刃文はボブディランの「風に吹かれて」がよく似合うのではないかと思いました。https://www.youtube.com/watch?v=aqd1yRDnik0
地色は日本の伝統色「錆青磁(さびせいじ)」を選びました。
龍馬が新たな日本を夢見たことから、若葉のような緑がいいなぁと思い、
緑色の中から、「錆びた政治を、掃除したく候」といった言葉遊びで。
昨年のニュースですが、高知の坂本龍馬記念館で、龍馬が特に愛したという脇差しが公開されたことがあります。
http://www.asahi.com/articles/ASH9K7G16H9KPLPB00Y....
朝日新聞のビデオ記事があります。
非常に派手な刃文です。そして「五大力菩薩」という文字と樋が入れられています。きっと、厚くて重い脇差しなのではないか?と想像します。
龍馬もまた、近藤勇や土方歳三と同じように、日本刀に詳しく、かつ、凝っており、よく刀を交換していたそうです。
新撰組は実用のため、戦闘に使って欠けたりすると、その都度研ぎに出しますので、複数の刀を持っていましたが、
龍馬はめったに刀は抜きませんでした。
理由は、機会が無かったこともありますが、拳銃(アメリカのスミス&ウエッソン制リボルバー)を持っていたことが有名です。
龍馬の拳銃は飾りではありません。池田屋でも2発撃っていますし、その後、両用&新婚旅行で訪れた薩摩でもよく鳥を撃っていたようで、
その腕前は百発百中だったそうです。
つまり、剣と同様にしっかり実用として稽古していたのです。
海外の情報や武器に詳しい龍馬ですから、これからの時代、実戦は刀ではなく銃だとよく分かっていたのでしょうね。
しかし、返す返すも残念ながら、急に刀で襲われたら拳銃で受けるわけにはいかなかったのですね。
次ぎは、西郷隆盛です。
取材はこれからですが、実は西郷隆盛にはほとんど刀に関する逸話がありません。
佩刀の中から名工の「城州(大和国)信國」を選んではいますが、はてさてどんな繋がりが見つけられますやら。
支援者
109人
残り期間
0日
集まっている金額
655,800円
(達成) 目標金額:480,000円
達成率136%
2016年10月10日23:59に終了しました。
支援期間終了
1,200円
HPでの支援者リストへの記載
リターン
支援者の数 2人
お届け予定:2016年11月
支援期間終了
2,500円
お好きな【幕末志士の愛刀】刀てぬぐい1振とカード全種類
リターン
支援者の数 50人
お届け予定:2016年12月
支援期間終了
4,600円
【幕末志士の愛刀】刀てぬぐい2振りとカード全種類
リターン
支援者の数 37人
お届け予定:2016年12月
支援期間終了
9,000円
【幕末志士の愛刀】刀てぬぐい全種とカード全種類
リターン
支援者の数 10人
お届け予定:2016年12月
支援期間終了
16,000円
【幕末志士の愛刀】刀てぬぐいの谷町になる権利
リターン
支援者の数 6人
お届け予定:2016年12月
支援期間終了
28,000円
【幕末志士の愛刀】刀てぬぐい”2振り”の谷町になる権利
リターン
支援者の数 0人
お届け予定:2016年12月
支援期間終了
31,000円
額装+【幕末志士の愛刀】刀てぬぐいの谷町になる権利
リターン
支援者の数 3人
お届け予定:2016年12月
支援期間終了
60,000円
額装+【幕末志士の愛刀】刀てぬぐい"2振り"の谷町になる
リターン
支援者の数 1人
お届け予定:2016年12月
支援期間終了
150,000円
【独占谷町】になる+50枚
リターン
支援者の数 0人
お届け予定:2017年1月
支援期間終了