沖縄復帰45年、祖国復帰運動の歴史的記録を後世に伝えたい!

【メディア情報】『中国青年報』に、沖縄県議会議員選挙の分析コメントが出ました。

  • Vol.290
  • 2020年06月20日 02時05分

こんばんは、明治大学 研究・知財戦略機構 研究推進員の村岡敬明です。

「沖縄復帰45年、祖国復帰運動の歴史的記録を後世に伝えたい!」

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新型コロナウイルス感染への警戒を続けながらの生活が続きます。


さて、6月15日の『中国青年報』に、沖縄県議会議員選挙の報道が出ました。

私の選挙分析が掲載されています。

「冲绳边野古美军新基地建设工程复工(沖縄辺野古新基地建設再開)」

http://news.cyol.com/app/2020-06/15/content_18660892.htm

私のコメント部分の日本語訳
「明治大学研究・知財戦略機構研究推進員の村岡敬明氏は、沖縄県議会選で自民党が野党であり、辺野古新基地『推進派』でもあると分析。玉城デニー氏と県政与党には、勝利と敗北の両面がある。2年後の県知事選や衆院選に向けては、自民党などの県政野党側が玉城デニー知事率いる県政与党側への反転攻勢を強めていくだろう。沖縄の米軍基地政策や辺野古新基地などの課題にも影響が及ぶだろう。
 村岡敬明氏はまた、沖縄の経済再生、首里城の再建、少子・高齢化対策、地方創生には、多くの財政支援が必要で、日本政府に頼らざるを得ないとし、一方で、玉城知事などは辺野古新基地建設の阻止や訴訟の実施を主張している。 したがって、地元の政策課題にはジレンマがあると述べている」。


・中国青年報の記事は、私が事前に受けた書面インタビューがもとになっています。

1.第13回沖縄県議会議員選挙の結果について(県政与野党への影響)

 第13回沖縄県議会議員選挙は、玉城デニー県政への評価・新型コロナウイルスをめぐる感染症対策および経済回復策・米軍普天間基地の辺野古移設問題などを争点に6月7日投開票された。玉城デニー知事を支持する県政与党(沖縄社会大衆党・社民党・日本共産党・立憲民主党・与党系無所属)が25議席、県政野党(自民党・公明党・野党系無所属)が23議席をそれぞれ獲得した。改選前の与党系27議席と野党系21議席と比較して、県政与党が2議席減らす結果となった。今回の選挙結果全体を見た場合、県政与党は辛勝したものの、玉城知事の県政運営が厳しくなってくるので、「実質上敗北」とも評価される。その理由として、以下の3項目を列記する。
 一つ目は、改選前との議席数を比較すると、県政与党の沖縄社会大衆党と社民党が1議席ずつ減らしたのに対して、野党の自民党が4議席増やした。自民党が今回の県議選の政策集に「辺野古移設推進」を明記しながら躍進したということは、2年後の知事選や衆議院選挙での反転攻勢が既成の事実となってきたと言える。
 二つ目は、地域別の得票数で見ると、沖縄市・宮古島市・島尻郡・南城市では県政与党が特に得票数を落としている。そして沖縄本島北部の国頭郡では、県政与野党の得票差が2018年の沖縄県知事選よりも大きく縮小した。つまり、玉城知事の掲げた離島・北部・南部の振興政策が、まったく効力を発揮しなかったことの現われである。また、嘉手納基地に隣接する沖縄市の場合でも、1万人アリーナの実現を目指す経済対策が県政野党に勝利をもたらした。
 三つ目は、新型コロナウイルスからの経済回復策で、県政与野党ともに国からの財政支援を主張したことから、有権者は「県政与党に投票しても暮らしは良くならない。国とのパイプを強調した県政野党に投票した方が経済回復策の実現性が高い」と判断したことが読み取れる。

2.選挙結果が今後どのような影響をもたらすか(2年後の知事選、基地問題、沖縄と日本政府との関係など)

 第13回沖縄県議会選挙では、県政与野党の議席がほぼ拮抗した結果となった。これは2年後の県知事選挙を見据えて、玉城知事の今後の県政運営がいっそう厳しくなることだけは誰しも理解することである。もし、2年あまりの任期中に、玉城知事は新型コロナウイルスからの経済回復策、首里城再建、子育て対策、高齢化対策、次期沖縄振興計画の策定など、大変な財源を要する政策課題に対処できなければ、出処進退を有権者の判断に委ねるしか方法が見当たらない。こうした中で、玉城知事は、辺野古阻止を掲げて裁判闘争を繰り広げながら、一方では日本政府に財源的支援を求めるという矛盾を抱え込んだ舵取りを迫られている。日本政府は、第13回県議会議員選挙の結果に関係なく、辺野古移設を推進すると既に表明しているので、この矛盾した政策課題の解決には、玉城知事の政治生命をかけた政策遂行能力が問われる。

3.最近、沖縄県民と政治に変化があったか

 我が国の中で、沖縄県民は比較的イデオロギー闘争を好む傾向がある。そうした県民性であっても、今回の県議議選は、誰に投票しても政治に期待が持てないとする「無力感」が漂っていたように思える。玉城候補は辺野古移設阻止を公約に掲げて、2018年に翁長元知事の弔い合戦に勝利した。知事就任後、日本政府が進める米軍普天間基地の名護市辺野古への移設を阻止するため、日本政府を相手取って行政訴訟や国地方係争処理委員会への申立てを相次いで起こした。しかし、辺野古の工事を止めるまでには至っていない。そうした中で、今年に入って新型コロナウイルスの感染が拡大すると、沖縄県民の間には、基地問題で日本政府と対立を続ける玉城県政に懐疑的な声が挙がり始めた。その声を受けて、自民党は今回の沖縄県議選で、日本政府とのパイプを強調し、コロナ対策と経済政策の強化を掲げた。その結果、自民党は改選前よりも4議席増やした。一方、県政与党では大城一馬沖縄社会大衆党委員長など現職4人が落選した。その理由として、国政選挙の候補者選定における沖縄社会大衆党や社民党の独善的な判断が県政与党の混乱を招く要因となって、県議会議員選挙では有権者に嫌気されたことが挙げられる。

4.その他で気づいたこと

 第13回沖縄県議会議員選挙で目立ったことは、投票率の低さと有権者の関心の低さである。今回の県議選の投票率は46.96%で過去最低を記録した。沖縄県議会議員選挙で投票率が50%を割ったのは史上初めての事である。投票率が過去最低を記録した原因は、もちろん新型コロナウイルスの感染を懸念した有権者が投票所に足を運べなかったことも一因だろう。しかしながら、玉城県政の経済政策に対する失望が無言の反旗となったのではないだろうか。それが県政与党の得票数の低下につながったと言える。投票当日の悪天候や新型コロナウイルスの影響があったとしても、有権者の政治への期待感が大きければ、投票率は高くなるはずである。例えば、2018年9月30日の玉城デニー知事が初当選した県知事選挙は、投票当日に最強クラスの台風が沖縄を直撃したにもかかわらず投票率は63.24%を記録した。すなわち、有権者の政治への期待感と政治的関心は相関関係にあると言っても過言ではない。


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村岡 敬明

・2017年10月~現在 文部科学省 日 ... 本型教育海外展開推進事業 応援プロジェクト 研究分担者
研究課題:「デザイン思考教育を用いたバングラデシュの病院における問題の解決」(研究代表者:九州工業大学情報工学研究院電子情報工学研究系 小田部荘司教授)
・2017年9月~現在 東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会 執行委員
・2017年4月~現在 明治大学 研究・知財戦略機構 研究推進員
研究テーマ:
・戦後沖縄のナショナリズムと帰属意識の歴史的変遷に関する研究 
・最貧国における主権秩序の回復と人権擁護に関する研究
研究分野:
国際政治学、日本政治史、戦後沖縄史 
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